10 その他の東京のカフェ

2009年7月17日 (金)

もえさんの脚は私の腕より細かった…のアーモンドカフェ

Almond

汐留アーキテクトカフェが7月31日までの期間限定で、カリフォルニア・アーモンドがいただけるアーモンドカフェになります。詳しくはこちらをどうぞ

メディア向けのオープニングイベントに登場したのは、『世界一の美女になるダイエット』の著者、エリカ・アンギャルさんと山咲トオルさん、そして山口もえさん。3人が手にしているのは、カリフォルニア・アーモンド協会からプレゼントされた特製アーモンドケース。きらきらのデコレーションが三者三様ですね。

驚いたのは山口もえさんの脚の細さ。私の腕とそう変わらないくらいなのです…。

このイベントで語られたなかで印象的だったことのひとつは、日本女性が世界でいちばんスキンケア用品にお金をかけているという事実。私たちは世界でいちばんスイーツが甘くない都市に住み、世界でいちばん高額なスキンケアをしているのです。

 * * *

京都の本の締切がやってきて、毎日の合言葉は「まきまき」。編集者さんも本のデザイナーさんも、「まきのスケジュールなので」という言葉が日々、口癖のようにぽろりとこぼれて。

そのために、メールの返信が大変遅くなっています。さまざまな不義理とご迷惑、本当にごめんなさい。

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2009年7月10日 (金)

杉並区の公式スイーツ@カフェ「Fika Fika」

Ps発売中の月刊誌「PS(ピーエス)」8月号にて、『異空間カフェへようこそ』という特集ページで、レトロなカフェをおすすめしております。

PS・8月号のもくじはこちら…なのですが、注目してしまったのはPSのライターさんが書かれているブログ

杉並区の公式キャラクターは「なみすけ」というのだそうですが、杉並区役所の中のカフェで、このいかにもゆるくて微妙なキャラクターをかたどったケーキが発売されているのですって。

「なみすけは、スギナミザウルス島に住んでいた妖精です」
(杉並区役所Webサイトより)

……。

このケーキを調べてみたら、なんと区役所とシリアルマミーとのコラボレーションでした。言われてみれば、いかにもシリアルマミーっぽい可愛さ。
カフェの名は「Fika Fika(フィーカフィーカ)」。障害を持つ人々に働く場所を提供する、という役割でつくられているようです。杉並区民ではなくても行ってみたくなりますね。

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2009年6月10日 (水)

文庫本葉書…DADA CAFE(代々木)

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第二期を迎えている代々木のDADA CAFE。ひきつづき“縁結びカフェ”になるかどうかは、新スタッフの方々しだいですが、カフェの庭先に植えられた桜の若木もオープンしてから4年のあいだに成長し、今年は満開の枝の下でお客さまがお花見を楽しめたそう。

そんなDADA CAFEの大きな下駄箱を利用したアート棚のひとつで、「文庫本葉書」をみつけました。

古い文庫本を紙で包んで、タイトルも作者も隠し、本の中の一文だけを表紙に印刷してあるものです。もちろん、本のなかみは1冊ずつ違いますから、表紙の文章もそれぞれに異なります。

興味をそそられて、すべての表紙を読んでしまいました。とりわけ気になったのがこの1冊。

Dada_cafe

『細雪』を読みながら走ったぼくと、
F.ハーバートの"DUNE"を読みながら走った
カナダ人エンジニアは完走したが、
『白鯨』を読みながら走った中国人は
途中から沖へむかって泳ぎはじめ、脱落した。

誰の作品でしょう? ぱっと浮かんだのはカート・ヴォネガット。それから、初期の村上春樹。どうしても作者を知りたくてオーナーに調べていただいたら、高橋源一郎でした。言われてみれば! 読んだのに!

これらの「文庫本葉書」は、裏をかえすと郵便番号と住所を書けるようになっており、切手を貼ればそのままポストに投函できます。この表紙の言葉を、だれに宛てて投函しましょうか。

DADA CAFE(ダダカフェ)
東京都渋谷区千駄ヶ谷5-23-10
【TEL】 03-3350-2245
【OPEN】 11:30~22:30、日休

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2009年4月19日 (日)

ネジマキナトコロ初日

Nejimakinatokoro穏やかに陽の射す正午、ねじまき雲に行って、tocoro cafeとのコラボレーションを堪能してきました。「ネジマキナトコロ」の3日間の初日。翌朝からは京都行きなので、チャンスは初日だけだったのです。

2つのカフェがコラボレートするということについて、両者が単に「楽しそうだからいっしょになにかやろうね」だけではなく、じっくりと検討を重ね、素敵に練りあげたのだなということがよく伝わってきました。お菓子のために考えられたコーヒー。コーヒーのためのお菓子。相乗効果で1+1=2以上のものが生まれています。

それを象徴しているのが、ネジマキナトコロのためにつくられた音楽なのかもしれません。3曲に楽しい仕掛けがあるのです。

香ばしいキャラメルの淡いほろ苦さがたまらないパウンドケーキは、かすかに柚子のアクセント。運ばれてきたときに目をみはったスペシャル・ラテとは、柚子つながりでした。

ショコラケーキには、コーヒー豆も使われて。苦みをきかせたコーヒーとよく響き合っていました。

連れが注文したアフォガードを味見させてもらったら、あまりのおいしさに、自分用としてもうひとつ注文せずにはいられませんでした。とびきり濃厚なジェラートに、充実した強さのエスプレッソをほんの少しずつ注ぎながら食べていたら、過去に眺めてきた幸福な風景の断片がいくつか脳裏に点滅して、なるほど、この味わいが脳の「幸せ中枢」を刺激したのだなという発見にいたりました。

滞在する京都のホテルには、すでに今朝がた宅急便を2つ送ってあるので、今夜はあわただしく旅の準備をする必要もなく、購入してきたねじまきコーヒーとナトコロの傑作お菓子で、真夜中の至福のお茶時間を楽しみました。

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2009年4月13日 (月)

ARGOのカフェに行く前後に

Sakura_2

先週、取材でARGO(アルゴ)のライブラリーカフェにうかがいました。
ARGOは内堀通りに面したビルの9階にあり、窓から千鳥ヶ淵公園のこの桜が見えるのです。ちょうど満開だったので、取材の前後に、花見をするスーツ姿の人々に混じってひとりでお花見を楽しみました。

視界にひろがる桜の花は3種類。薄紅の染井吉野、濃紅のしだれ桜、そしてこの白い桜。

うららかな日射しのお昼どきで、たえず花びらが降り、ひとしきり風が吹いたあとは、手のひらを上にむけてベンチに座っていた私の両手のなかにも、何枚も花びらが舞いこんでいます。

ヨーロッパ系の年配の女性が二人、世にも嬉しそうな顔をして、桜の枝に小さなカメラを向けていました。

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2009年4月 8日 (水)

ネジマキナトコロ

本日、AllAbout[カフェ]の記事でご紹介させていただいたねじまき雲と、三軒茶屋のtocoro cafeが4月18日から3日間の素敵なコラボレーションをされます。名づけて「ネジマキナトコロ」。

この2つのカフェが本当に大好きな私にとって、猫にマタタビ、梅にうぐいす(?)のような垂涎の3日間。詳細は両店のサイトでご確認ください。

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2009年4月 3日 (金)

アレグレス広尾 + DEAN & DELUCA

Dean以前、ほんわか茶飲み日誌にてご紹介した広尾一丁目のおいしい洋菓子店、アレグレス広尾

品川のDEAN & DELUCAではアレグレスの絶品シュークリームのほか、エクレアも扱っています。チョコレートがけとコーヒークリームの2種類、各252円。

今年元旦にとつぜんの脳梗塞で入院した伊豆大島の義父が、1月中旬にドクターヘリで運ばれて23区内の病院に転院しました。お見舞いにとこのエクレアを持っていったら、義父に大好評!

寝たきりで食が進まず心配していたのですが(それまでは料理自慢の義母の手料理を1日3回食べてきたわけですから、病院の食事が口に合わないのは当然なのですが…)、アレグレスのエクレアだけは、たてつづけに2個を完食。

以来、私がお見舞いに行くときは必ずDEAN&DELUCAに寄り、「エクレア6個を箱に入れてください。もう1個はいま、カフェで食べていきます」と注文し、熱いコーヒーとエクレアでひと息ついてから、また電車に乗っていました。

シュークリームやケーキと同様に、やや小ぶりなアレグレスのエクレア。そのかわりにしっかりした量感や、濃厚にして上品なカスタードクリームが幸福な手ごたえを感じさせてくれます。妙にふわふわと軽いお菓子よりも、私はこういう正統派の味が好きです。

【DEAN&DELUCA品川店のお話はこちらにも】
甘い塩、トリュフの塩
シティ・オブ・グラス(柴田訳)を読みながら

そして3ヶ月近くに及んだ義父の入院生活も、今週はじめにひとまず終止符を打ち、夫と義母につきそわれて無事に大島に戻りました。首を通って脳に向かう3本の主要な血管のうちの1本がふさがってしまい、残念ながらそれはもはや回復しないようですが、先月は車椅子だったのが大島へ帰るときは杖を持って自分の両足で歩けるように。ありがたいことです。

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2009年3月29日 (日)

人形町・茶一の閉店

日本茶カフェ「茶一」の女性店主から、ていねいなお手紙をいただきました。これまでにも彼女は時おり「お仕事の息ぬきに」と、鹿児島のおいしい日本茶を少しずつおすそわけしてくださっていて、人形町のあの小さくて静かな空間を思いながらお茶をいただくことは、私の折々の楽しみになっていました。

お手紙には、3月いっぱいで茶一を閉めることが綴られていました。ご家族の都合により、鹿児島にいらっしゃることを決意されたようです。本当は毎日店を開けてお客さまと接していたい、と彼女の言葉。お客さまからも「どうか続けて」というお願いは多いのでしょうが、店主ひとりで営むお店ですから、人生の事情が変われば、お店に影響が出るのはやむをえないこと。

「今日、店に向かう道すがら、街路樹のコブシの枝を
 切っているところに、偶然通りかかりました。
 仕事中のお兄さんに『お花の枝、少しもらいたいのですが』と頼むと、
 『もう20人くらいから言われたよ』と快く渡してくれました。
 コブシの花を活けるなんて初めてです。
 店の終わりに、人形町の通りの木の枝を飾れるなんて
 なんて幸せと思いました」

8年間ありがとうございました。あたたかくて、良いものがいっぱいで、とても素敵なカフェでした。
※茶一の最後の2日間には、まだ間に合うはずです。

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2009年3月 3日 (火)

cafe decaとフランス製ブドウのマスタード

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上左の写真は四谷四丁目交差点の部屋カフェ、deca(ドゥサ)で出会ったブドウのマスタード。リモージュのあたりで作られ、フランスでも手に入れるのが少し難しいというこの珍しい「ムータルド・ヴィオレット」が私のお皿にもスプーンでひとすくい分まわってきたのは、ちょっと不思議なご縁のたまもの。

大坊珈琲店で長く働いていた女性が、日によっては金魚カフェでも働き、現在はフランス人と結婚してフランスに住んでいるのだそうです。ムータルド・ヴィオレットを日本に送ってくれたのはその女性。decaのオーナーは金魚カフェのオーナーと知り合いで……。あわただしい日々の中でも小さなご縁はちゃんとめぐりめぐって、おいしいものと、おいしいもの好きの人々を結びます。

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decaのオーナーシェフ、塩野目さんは寒い季節になると川上弘美が読みたくなるそうです。その言葉を聞いた瞬間、頭に浮かんだのは『センセイの鞄』に描かれた小さな居酒屋のカウンターの光景。

「ああ、居酒屋で湯豆腐や渋い肴を少しずつつまみながら、おいしい日本酒を一杯…」と思わずもらすと、オーナーの頭にも同じ光景が浮かんだようで、「そうそう!センセイの鞄!」と、お酒好きにはこたえられないイメージをしばし共有しました。フランスの匂いのするカフェですけれども。

好きなものが多いと楽しみが多く、同時にせつなさも多いようです。

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2009年2月25日 (水)

国立・邪宗門の閉店

2010年春に発売予定の本の相談をしているとき、編集者のかたに国立の邪宗門の閉店を教えていただきました。しばし未来の計画と、過去の記憶が交錯。昨年12月半ばにマスターが亡くなられ、12月21日にお店を閉じたとのこと。最後の日にはマスターのお人柄と極浅煎りのモカをしのんで、たくさんのお客さまが邪宗門の前に行列を作ったようです。

私が初めての著書『東京カフェマニア』の取材で邪宗門にうかがったとき、すでにご高齢だったマスターは震える指先で手品を見せてくださいました。胸がつまって涙してしまったことは本にも書きましたが、戦争中に命拾いをした体験から、人を楽しませる人生を送りたいと喫茶店を開いたマスターの姿は、多くの人々の心に永く記憶されていることでしょう。ご冥福をお祈りします。

それにしても、店内をぎっしり埋め尽くしていた古時計や古ランプの数々は、のれん分けした各地の邪宗門に受け継がれるのでしょうか?

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2009年2月 2日 (月)

Kanbutsu Cafe(カンブツカフェ)…代々木上原

Kanbutsu_cafe

表参道にマクロビオティック料理のおいしいBROWN RICE CAFE(ブラウンライスカフェ)をつくったタカコ・ナカムラさんが、代々木上原駅前に乾物(かんぶつ)をテーマにした小さな小さなデリ&カフェをオープン。店内にはバラエティに富んだ乾物とオーガニックな野菜のデリがところ狭しと並んでいます。

リビングフード専門店Cafe ALIVE(カフェアライブ)の取材帰りに立ち寄ったところ、ちょうどお昼どきで、わずか4、5席のみのイートインスペースはランチメニューの「小豆ココナッツカレー」(\850)を楽しむ人々で満席。見るからにおいしそうでしたが、直前にcafe ALIVEでリビングフードプレートを完食していたこともあり、今回はオーガニック豆乳チャイ(\400)のみいただいて、デリをテイクアウトすることにしました。

代々木上原の至近距離にはCafe ALIVE、このKanbutsu Cafe、そしてGAIAと、心身の健康を本気で考えるフードショップが並び、代々木上原オーガニック銀座、とでも名づけたい光景。

この日はたまたま「移動チャイ屋とワイルド人参」の日。壁にはこんな貼り紙がありました。

 インドに武者修行に行っていました
 スパイス番長のバラッツさんがとうとう帰ってきます!

スパイス番長はチャパティ名人でもあるそうですが、とにかく今回のデリのテーマスパイスは「シナモンとジンジャー」、テーマ食材は「ワイルド人参」。

ワイルドなニンジンとは野生のニンジンのこと?…と思いましたら、チラシに詳しく素敵な説明が書かれてました。日本各地に眠っている、放置されて雑草のおいしげった田んぼや畑、つまり耕作放棄地が--

「専門家は大問題と思っていますが、逆転の発想をすると宝物だったんです」

何年も放置された田畑は、もはや化学肥料や殺虫剤がまかれなくなって久しいので、地球の思い通りにいのちが循環して微生物がいっぱいになり、ミネラルバランスが整っています。その自然のパワーに満ちた土を半年ほどがんばって耕すと、元気いっぱいの野菜が育つ最高の畑になるのですって。そして、そんな畑で育った野菜を「ワイルド野菜」と名づけたのだそうです。

ワイルド人参を使ったさまざまなデリの中から購入た「ワイルドな人参のクミンサラダ」200gがあまりにもおいしくって、後日、自分でもクミンをたっぷり使って作ってみたのですが、味は再現できませんでした。スパイス番長のクミン使いが絶妙だったことに加えて、やはりワイルド人参そのものの風味に力があったのですね。

Kanbutsu Cafe(カンブツカフェ)
東京都渋谷区西原3-4-3 アミティ代々木上原2F
【TEL】 03-5465-2210
【OPEN】11:00-22:00、日祝 11:00-20:00、無休
【Web】 http://www.kanbutsucafe.jp/

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2009年1月25日 (日)

美しい珈琲を焙煎する人:ミステリーツアー

Coffee_shop

あるご夫妻が、地元のおいしいお菓子屋さんやパン屋さん、ちょっと離れているけれど素敵なカフェなどをご案内しますと提案してくださって、まる一日、車であちこちに連れていってくださいました。

「おいしい遠足」と名づけて日時や待ち合わせの相談メールをやりとりしたのですが、ご夫妻は私をびっくりさせようと企んで、行き先はまったくの秘密! 目的地を伏せたミステリーツアーです。

センスのいいお二人ですから、どんなお店に行くのかしらとわくわくしていたのですが、ご案内いただいたお店は5軒とも、私の想像を遙かに超えるものでした。なにしろ、1軒目がひなた焼菓子店、2軒目がCICOUTE BAKERYだったのです。そして3軒目のアトリエ&カフェと4軒目のカフェで、すっかり心を射抜かれてしまいました。東京にこんなに素晴らしいカフェが隠れていたなんて!

Coffee_drip_24軒目のカフェでは、小さなお店の陰影深いたたずまいにも、若い店主が焙煎してドリップするコーヒーの衝撃的なおいしさにも驚いて、椅子からふわふわと浮き上がってしまいそうなほど。それが、ねじまき雲でした。

写真は1杯目の注文をドリップする店主。研ぎ澄まされた印象の所作の美しさと、優しくのどかな物言いの落差にも目をみはってしまいます。2杯目はネルでドリップするデミタスをいただきました。

私にサプライズをプレゼントしたがっていたお二人は、「川口さんがすでにご存じだったらどうしようと、じつはどきどきしていました」とにこにこ顔でした。

後日知ったのですが、この日の走行距離は合計110km。大遠足になりました。その間もずっとこまやかな心くばりをしてくださったのはもちろん、1週間前と前日には約束確認メール、当日の朝はモーニングコールならぬモーニングメールと、完璧にして心のあたたかくなるツアーコンダクターぶり。

ドライブ中にご夫妻の心に響く話を聞きながら、このお二人は仕事をなさっている日も休日も、いったいどれだけの幸せを人々にプレゼントしてきたのだろうと考えていました。

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2009年1月14日 (水)

「極限状態でアイロンをかける」というスポーツ/CAFE HINATA-YA

雑誌の取材のためにおじゃましたCafe HINATA-YA(カフェ・ヒナタ屋)で、『そこにシワがあるから』(著:松澤等/早川書房)と題した新刊本が書架に並んでいるのをみつけました。

いったい何の本かと思ったら、エクストリーム・アイロニングという競技に情熱を注ぐ男性が綴ったもの。お店のかたにうかがって初めて、この世に「危険な岸壁や激流をくだるカヌーの中でアイロンをかける」というスポーツが存在することを知りました。なぜ、わざわざアウトドアでアイロンかけなど?!

エクストリーム・アイロニングとは?--「山頂、断崖、海中など極限のアウトドア環境における高揚感と、アイロン掛けでシワが伸びる爽快感とをミックスさせ、さらに高い次元の達成感を得ることを喜びとするスポーツである。」(本文より)

全世界にエクストリーム・アイロニストは400人ほど存在するそうですが、案の定、このスポーツ(家事?!)を発案したのは英国人でした。追いつめられた状況でも慇懃無礼に冗談を言ってみせる精神。EIJ(エクストリーム・アイロニング・ジャパン)の公式サイトもまた、本気とも冗談ともつかない(きっと両方ですね)文章が綴られていて素敵なのです。

第一回の世界大会では1500mのコースの途中に5つのアイロン掛けポイントが設けられ、選手たちは以下の3項目の総合点を競ったとのこと。
○いかに上手に掛けたか(技術点)
○いかにエクストリームに掛けたか(ビジュアル点)
○いかに早くゴールしたか(タイム)

笑ってしまうのは、「それぞれのチェックポイントでアイロン掛けされたハンカチなどは、ドイツのクリーニング店協会から派遣された審査員らによって掛け具合がチェックされました」というくだり。

また、5つのアイロン掛けポイントでおこなわれるアイロンかけの種類は:
○フリースタイル(自由演技)
○アーバンスタイル(街でのアイロン掛け)
○ロッキースタイル(ロッククライミング時でのアイロン掛け)
○フォレストスタイル(森でのアイロン掛け)
○ウォータースタイル(川でのアイロン掛け)

この理解不能で素晴らしい競技とカフェにいったい何の関係があるのかといえば、著者の松澤さんが出版社の人との打ち合わせで訪れたヒナタ屋をすっかり気に入り、以来、夕方になると相棒と二人でやってきて紅茶を飲みながらエクストリーム・アイロニングのアイディアを練っていくという日々が続いたのだそうです。

選手の方々には、できれば我が家でも競技をしていただいて、
○ブッカースタイル(積み上がった本の山の中でのアイロン掛け)
という危険な種目に挑戦していただきたい、と思いました。

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2008年12月21日 (日)

A.B.Cafe エビサワさんのカフェ開業ブログ

吉祥寺のA.B.Cafe、笹塚の202マーケットなど息の長い人気カフェを成功させてきたエビサワケイジロウさんが、来春、中目黒に新しいカフェをオープンするにあたってブログを始められました。題して「カフェができるまで。

身近なカフェが短期間でクローズしていくのを目の当たりにして、「もちろん作り手の自己責任なのだけれど、始める前にもし知っていれば防げたような情報があると思う」とエビサワさん。
「自分はカフェを作って幸せになった者なので、これから独立開業される方にも幸せになってもらいたいんです」

経験のない人にお説教をするのではなく、自慢でもなく、宣伝でもなく。少しでもリスクを減らす参考になればいいとって思って書き始めたブログだそう。そのために「お金のことも正直に書くつもりです」とのこと。
「それは、お客さんにとっては知りたくもない情報かもしれないし、夢を壊してしまう危険性もあると思っていますが、とりあえず書いてみる感じで」

エビサワさんの新しいカフェが、これまでに蓄積された貴重なノウハウと新たな試行錯誤を経てどのように生み出されていくのか、楽しみに見守りたいと思います。

新しいカフェを含めたエビサワさんのカフェのスタッフ募集情報はこちら

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2008年12月 5日 (金)

宇宙の冗談

Photoイスタンブール行きを決めたおかげで、宇宙が「この人はこういう冗談に乗る性質なんだな」と思ったらしく、ここ数日は空から意味のない小さな冗談がたて続けに降ってきます。

ひとつめ。ヒーリングの仕事をしている知人のブログで、長いあいだ封印していた「ゴースト・ウィスパー」という特殊なヒーリングを復活させる感動的な経緯を読み、涙しそうになりました。
その直後、私が心中ひそかに師とお呼びしている、実際には会ったこともない人のブログにアクセスしたら、書かれていたのは海外ドラマ「ゴースト・ウィスパー」のこと。

ふたつめ。西荻窪ののらぼうについて記事を書いている最中に友人からメールが届き、その最後に「そのうち、のらぼうに行きませんか」という一文が。

みっつめ。今朝、cafe slowの店長さんから電話をいただきました。「お約束していた午後からの取材に、自分は急用で立ち会えなくなってしまったが、スタッフのHに引き継ぐのでよろしくお願いします」とのこと。

よく晴れた午後、初冬の澄んだ空気と国分寺の街を彩る最後の紅葉を楽しみながらcafe slowの扉を開けると、スタッフのHさんというのは、なんと先月、三軒茶屋でおこなわれたコーヒーの会でお目にかかった青年でした。
彼はお店についての私のあらゆる質問に、にこにこしながら正確に答えてくれました。ご自分の仕事にしっかりとした愛情と熱意を持っている人のお話をうかがうのは、本当に気持ちがいいものです。

よっつめ。さっき、国分寺駅前のキュートなパン屋さんキィニョンで買ってきた林檎と胡桃入りのスコーンを食べながらmixiを開いたら、マイミクのかたの本日の日記がキィニョンのパンについて。
ささやかで無意味な偶然続き。気がつくたびにちょっと笑ってしまいます。さて、次は何でしょうか?

(写真は国分寺の駅ビル8階に入っているコクテール堂コーヒー。「今日のドリップコーヒー」はマンデリンでした。眺望の良さでは国分寺随一のカフェと思われます)

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2008年11月 3日 (月)

ナビブラ神保町・喫茶&カフェ特集

ナビブラ神保町の11月の特集「カフェ時間のススメ」にご協力させていただきました。

神保町の喫茶特集といえば、これまであらゆる雑誌やWeb上で、さぼうるやラドリオやミロンガや柏水堂が取り上げられてきたので、個人的には「そのたぐいの記事はもう100回読んで、おなかいっぱいです」という感じ。そのため今回の特集では、あえて私自身も大好きなレトロな昭和喫茶はご紹介せず、新しいカフェに限定して名前を挙げております。

編集の方々から聞いたお話では、若い人々は敷居の低いチェーン店に入りたがる傾向があるとのこと。もったいないことに思われます。歴史を重ねてきた喫茶店も、若い作り手の思いがこめられたカフェも、世界にひとつしかない存在だし、明日も確実に開いているかどうかは誰にもわからないのですから。

編集者がイタリア旅行中に、街角で日本の若い旅行者たちが「スターバックスはどこですか?」と尋ねて、イタリア人に「ここにはスターバックスはないよ!」とおこられているのを目撃したというエピソードに笑ってしまいました。スローフード運動発祥の国で、グローバリゼーション…というかアメリカニゼーションの象徴ともとれる名前を挙げてはいけませんよね。イタリアに行ったら地元のバール文化を体験しないと!

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2008年10月24日 (金)

珈琲 花歩(コーヒーかぽ)…西日暮里

Kapo_01_2西日暮里の一軒家珈琲店「花歩」について、ほんわか茶飲み日誌に書かせていただきましたが、あちらには小さな写真しか掲載できないので、別写真を大きめのサイズでご紹介します。

1950年代に建てられた民家。1階には6畳の洋間が2つと台所が並んでいて、ここがカフェになっています。

なんといっても魅力的なのは、小さな庭にすきまなく並ぶ緑の豊かさと、建築当時の面影をとどめている天井の、意味のないデザインの素敵なディテール。

かつての東京の人々のこじんまりした暮らしのサイズが、手にとるように伝わってくるのですが、そのサイズが不思議なほどに心地良いのです。

Kapo_03

テーブルの上には、小皿にハーシーチョコレートが並んでいて、ご自由にどうぞ、とのこと。コーヒーにはビスケットが添えられています。

【MENU】
挽き豆コーヒー …400円、カプチーノ …400円
梅こぶ茶 …400円、ケーキセット …650円
シナモントースト …300円、クリームシチュー …500円

Kapo_04

珈琲花歩(コーヒーかぽ)
東京都台東区谷中3-21-8
【TEL】 03-3821-5642
【OPEN】 10:30~18:00
【CLOSE】 土日祝

※さらなる東京のカフェ情報は、電車の沿線別にまとめた東京カフェ案内をご覧ください。

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2008年10月22日 (水)

Full Length Table(フルレングス・テーブル)…根津

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谷根千エリアの散歩の途中で、界隈に点在するレトロな趣のカフェとは毛色が異なる、ダイナー系のこじんまりしたカフェに出会いました。

ひとりのお客さまが気兼ねなく食事を楽しめるカウンター4席のまわりは、いかにも自分たちで仕上げた風合い。ミッドセンチュリー・テイストの椅子が並び、窓辺にはソファ席。バイクが2台ディスプレイされているあたり、紛うかたなき男子カフェです。

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黒板に書かれていたランチメニューはパスタが3種類(各900円)。ミニサラダとスープとドリンク付きです。鶏ひき肉とゴボウの和風パスタを注文したら、お店のルックスから想像したよりもずっと本格的なお味が楽しめました。散らした木の芽は残念ながら香りがたちませんでしたが、ゴボウはしゃきしゃきと良い歯ざわり。

パスタの本腰にくらべると、添えられたミニサラダはざっくり作ってあってさほど愛が感じられないのも、いかにも男子カフェなのでした。夕方からはビールを傾けながら充実した食事がいただけるようです。夜がこのお店にとって最も良い時間帯なのでしょうね。

Full_02_3食後のコーヒーは、ファイアーキングのキンバリに注がれました。各色揃っているようです。スパナスプーンは、いつでもバイクの修理ができるように?!

Full Lengthの意味に頭を悩ませて、きっとバイクのタンデムシートのフルレングスに由来するのだろう、と推測したのですが、Full Length Vinylでレコードを意味するのだそうです。

Full Length Table(フルレングス・テーブル)
東京都台東区谷中1-1-31
【TEL】 03-3828-5508
【OPEN】 11:30~15:00、18:00~23:00、月休
【MAP】 Yahoo!地図情報

※さらなる東京のカフェ情報は、電車の沿線別にまとめた東京カフェ案内をご覧ください。

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2008年10月17日 (金)

nemo Bakery & Cafe(武蔵小山)

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根本シェフのパン屋さん&カフェ、nemo(ネモ)。かえすがえす、良い名前です。店名にまつわる小さな偶然と、カフェでいただいたパンの味についてはほんわか茶飲み日誌に書きましたので、こちらでは興味深かった内装について。

よく見ると、なかなか凝ったディテールの美しいインテリアなのです。とりわけ目を奪われたのは、デザイナーが造りあげたと思われる大きなカウンター。つぎはぎで、チェストらしきものや、古びた壁板や家具の扉が自由自在に組み合わされ、ヨーロッパのアンティークの香りを醸し出しています。

花の浮き彫りがほどこされている乳白色の板は、かつてはどこかの部屋の壁だったのでしょうか。錆ついた太い金網をはめ込んである木枠は、食器戸棚の扉? 洗面所の扉もパリの古いカフェのようで、風情を感じさせます。

しかし、それらが飛び抜けておしゃれという光線を放たず、武蔵小山の駅の近くという立地の中でほどよくドレスダウンされているのは、設計したデザイナーの意図にはあまり沿っていない、 あとからお店の人々が付け加えたに違いないゆるめの小物の数々と、お客さまのおかげ。
設計者は上等な革靴を合わせてもらうつもりで極上のカシミアのセーターをデザインしたけれど、実際に使う人々はスニーカーを合わせた、という感じです。

Nemo02カウンター席の高いスツールには、いかにもご近所の定食屋さんのおばさんが休憩に来たという感じで、エプロンにサンダル姿の女性が腰掛けていました。

地元の人々に愛される居心地の良さ。素敵なベーカリー&カフェ。夕方からは気軽にグラスワインとおいしいパンが楽しめる場所として、夜遅くまで営業しているのもいいですね。

写真はパルマ産の生ハムとルッコラをはさみ、パルメザンチーズをたっぷりふったローズマリーのフォカッチャ(500円)。パンのメニューは他に、クロワッサンサンド(450円)、BLTサンド(500円)、それから、なんと長さ30cm(!)の豚トロ入りソーセージをはさんだ名物、nemoドッグ(700円)など。飲みものは、エスプレッソ200円、カフェラテ320円、グラスワイン500円、プレミアムモルツ生650円などが並んでいました。

nemo Bakery & Cafe(ネモ・ベーカリー・アンド・カフェ)
東京都品川区小山4-3-12
【TEL】 03-3786-2617
【MAP】 Yahoo!地図情報

※さらなる東京のカフェ情報は、電車の沿線別にまとめた東京カフェ案内をご覧ください。

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2008年10月12日 (日)

万惣フルーツパーラー(まんそうフルーツパーラー)…神田

万惣が神田に店を構えたのは1846年、江戸幕末期だそうですが、さすがに江戸時代にはホットケーキは提供していなかったらしく、池波正太郎も愛した名物のホットケーキは「焼き続けて70余年」ですって。

訪れるたびに定番のプレーンなホットケーキ(700円)ばかりオーダーしていたので、今回はテーブルの上に 「お勧め」の小札が立っていたフルーツホットケーキ(900円)を注文してみました。ドリンクとセットで1350円。

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ホットケーキの横に小さなカットフルーツを生クリームで和えたものが添えられ、メープルシロップのかわりに、卵黄と牛乳とバニラで作るアングレーズソースが付いてきました。フルーツは、キウイ、葡萄、桃、パイナップルなど。

柔らかくとろけるバターとたっぷりのアングレーズソースでいただくホットケーキのおいしさは、ちょっとした発見でした。ホットケーキの生地そのものはいかにも昔ながらの食感で、最近めざましい進化を遂げているパンケーキ専門カフェの信じられないほどふわふわ、もちもちのパンケーキに比べると素朴そのものなのですが、それもまた良し。

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インテリアの白眉はカーテン! フルーツパーラーの中2階は純然たる喫茶、2階はオムライスやハンバーグなどもいただけるのですが、中2階の窓にかかる白い紗のカーテンは、刺繍糸で描き出された顔の数々が久里洋二の時代っぽいと申しましょうか。60~70年代の空気を感じます。

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万惣前の舗道には少女像が建っています。台座には「華ごろも 田中昭」と刻まれているのですが、フルーツパーラーの窓を凝視しているその姿からは、『私にも、どうかひとくち…』的なタイトルが思い浮かんでしまいます。

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万惣フルーツパーラー(まんそうフルーツパーラー)本店
東京都千代田区神田須田町1-16 万惣 中2階&2階
【TEL】 03-3254-3711
【OPEN】 11:30~20:00(LO)
【CLOSE】 日曜日、祝日

※さらなる東京のカフェ情報は、電車の沿線別にまとめた東京カフェ案内をご覧ください。

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2008年10月 2日 (木)

糖朝(とうちょう)…日本橋

香港のデザートレストラン、糖朝。2002年に青山店がオープンしたときは連日たいへんな行列でしたね。その後、日本橋高島屋や玉川高島屋の中にも登場しましたが、やはり人気が高いのは青山店のよう。青山店のほうがインテリアの高級オリエンタル度が高くて、いかにも香港という雰囲気が楽しめるせいでしょうか。

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穴場、日本橋高島屋の糖朝。穴場といえば、日曜日の夜の日本橋そのものが「東京の穴場」のような存在で、多くの飲食店が日曜定休。午後7時をまわった高島屋の売り場もほとんど人影がなく、ご年配のお得意さま相手の商売なのでしょうか、あまり流行を追わない品揃えとおっとりした雰囲気は、どことなく地方のデパートのよう。

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そんな日曜夜の静かな糖朝で、2人で夕食と名物の木桶入り豆腐花を楽しみました。甕だしの紹興酒をいただきつつ、前菜はピータンと、ホタテと野菜の炒めもの(写真上・左上)。スープは酸辣湯(写真上・左下)。ちまき(写真上・右)をつまんで、牛肉とパプリカの細切り炒め。仕上げのごはんに蟹肉の炒飯。

上の一式をさして深く考えずに注文したあとで、オーダー内容に主題や美意識らしきものがない…と自分でも思いましたが、これは食事より甜品(スイーツ)のほうに気をとられていたため。

酸辣湯は酸味より辛さを強調してあり、テーブルの上のお酢をちょっと足すと私の好きなバランスに。ホタテと野菜の炒めものは、中華料理にありがちな化学調味料がぐいぐい押してくるようなくどさがなく、自然でほどよい旨みでした。

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写真上がこの夜の主題。「注文をいただいてから30分ほどかかります」とメニューに記されていたため、真っ先にオーダーしておいたデザート、木桶入り豆腐花。2~3人前がひとつの木桶に入って運ばれてきます。添えらた4つの小椀は、透明なシロップ、胡桃(くるみ)のソース、黒胡麻ソース、そしてお汁粉。うつわに取った豆腐花の上に、好きなソースをかけていただきます。各ソースにはほとんど甘みが加えられていないので、甘みはシロップで自由に調整できます。

香港旅行中、食事のテーブルには必ず料理一品につき数種類のXO醤などのタレの小皿が運ばれてくるので、たちまちテーブルの上がごちゃごちゃになり、どの料理をどのタレに付けて食べるのかわからなくなったことなど、ふと思い出しました。

作りたてでほのかに温かい豆腐花は、舌の上で大豆の優しい味がふるりと淡くとろけていく、身体に負担をかけないおいしさ。いろいろ試してみて個人的に気に入ったソースの配合は、胡桃3:黒胡麻3:シロップ1。

もちろん、スイーツと中国茶だけの利用も可能です。マンゴープリンや蓮の実入り杏仁のお汁粉、仙草ゼリーなど香港スイーツが多数揃っていますが、マンゴープリンはおいしいのだけれど特に目をみはるものではなく、ここはやはり豆腐花!だと思うのです。

糖朝 日本橋店(とうちょう・にほんばしてん)
東京都中央区日本橋2-4-1 高島屋新館6F
【OPEN】 11:00~21:30

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2008年9月26日 (金)

Cafe de Ari(カフェ・デ・アリ)…御茶ノ水

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御茶ノ水駅のほど近く、ニコライ堂の向かいにあるCafe de Ari。 医大の付属病院で診察を受けた帰り道、午前11時にランチを食べられるところなんてあるかしら…と思いながら歩いていて、ランチの看板を発見しました。

スペインのサマランカにあるバール、Cafe de Maxの姉妹店としてオープンしたそうで、内装はCafe De Max風、カウンターを彩る白と青色のタイルはスペイン製です。道路側にテラス席が設けられ、半地下ながら気持ちよく自然光がとりこまれています。

厨房で立ち働くご主人も、サーブ係の親切な青年もスペイン人。私には日本語で話しかけてくれました。さすがにこんな早い時間に昼食に訪れる人はいないようで、お客さまはひとりだけだったのですが、これがじつにスペインのバールのちょっとヒマな時間帯をそのまま思い出させる空気を醸し出していました。カウンターのところでお店の人々がずっとスペイン語で会話を交わしていて、内容を想像するに、9割の世間話に1割の仕事の話が混じっているような。

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ランチメニューにパエリアを見つけてさっそく注文。パエリアはたいてい2人前からの注文で、1人でもオーダーできるのはとても珍しいですよね。

すぐに運ばれてきたパエリアは、まとめて大鍋で作られたのでしょう、パエリア鍋ではなくて白皿の上。味そのものはおいしかったのですが、鍋底に張りついた香ばしいおこげ(スペイン流に言えば「ソカレット」ですね)をガリガリはがして食べる楽しみはなく、何より、アルデンテではないのが残念。日本のお米を使っているからでしょうか、水分が多くて柔らかすぎるのです。

しかし、800円というリーズナブルなお値段で、きちんとしたマキアートとデザートがついてくるのは立派と申せましょう。9月末からは残念なことにランチがなくなり、タパス+ドリンクのセットだけになるようです。タパスとワインが楽しめる夕方から深夜にかけてが、お店の本領発揮の時間なのでしょう。

それにしても、空気がスペインの街角のいたるところにあるバールっぽくて、夫と2週間のスペイン旅行をしたとき、二人ともサルスエラ(ブイヤベース)に魂を奪われて、カタロニア地方に滞在中はどのレストランに行ってもサルスエラばっかり注文していたことなど懐かしく思い出していました。

Cafe de Ari(カフェ・デ・アリ)
東京都千代田区神田駿河台4-4 丸中ビルB1F
【TEL】03-5289-0911

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2008年9月 3日 (水)

喫茶穂高(きっさ・ほたか)@御茶ノ水

Hotaka_2数年ぶりにJR御茶ノ水駅前の喫茶店、穂高に入り、午前の時間を楽しみました。穂高は「「純喫茶」ならぬ純正喫茶とでも呼びたくなる存在です。

古くからの喫茶店によくあるモスグリーンの布張りソファ、珈琲豆色の天井と壁。なによりも貴重なのは、窓の向こうにひろがる蔦に覆われた小さな中庭。すぐ下は御茶ノ水駅のホームなのに、おいしげる植物の緑がみじんも喧噪を感じさせません。

東京には不思議に端正な美しさを感じさせるたたずまいの喫茶店がいくつかありますが、穂高もそんなひとつ。壁に「バナナジュース 600円」の貼り紙があっても、なぜかうるさくないのです。マスターの姿勢にどこか、きちんと背筋をのばしている気配が感じ取れるためかもしれません。

お客さまは年配の男性がほとんどですが、みな静かに持参の文庫本を読んだり、新聞をひろげたりと、お店との呼吸がぴったり合っている感じ。

私は窓辺のソファに座って、珈琲(420円)とトースト(320円)をいただきました。昔ながらの喫茶店の味。朝10時まではこの2品がモーニングセットとしていただけるようです。

BGMは中庭で一匹だけ鳴いている最後の蝉の声と、ホームからのかすかなアナウンス。窓辺のソファから見上げる空は高さを増していて、暑くても、もはや夏ではないことが感じられました。

ちょうど福田首相の辞任が発表された翌朝で、マスターと常連客がこの騒ぎについてカウンターごしに会話を交わしていましたが、マスターの口調はゆったりとして快いトーン。内装に山小屋ふうの面影はなくなっても、お店の主の姿勢が変わらないかぎり、穂高で過ごす静かな午前の時間の魅力は変わらないのでしょう。

喫茶 穂高 (きっさ・ほたか)
京都千代田区神田駿河台4-5-3
【TEL】 03-3292-9654
【OPEN】 8:00~21:00、土8:00~19:00 【CLOSE】 日祝
【MAP】 Yahoo!地図情報

※東京カフェマニア上で内田まきさんが連載してくださった珈琲入門講座「Sweet Coffee」の中に、とても素敵な穂高についてのコラムがあります。

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2008年6月17日 (火)

Quintessence(レストラン カンテサンス)@白金

4月の備忘録。白金のQuintessence(カンテサンス)にようやく行くことができました。本当に「ようやく」! ミシュランで三つ星を獲得して以来、電話が全然つながらなくて。

夫が私の誕生日ごはんのために何週間も前からトライ。誕生日の前々日になってやっと電話がつながり、この分では1ヶ月待ちは覚悟かと思ったら、「お客さま、たった今、明日のキャンセルが1テーブル出たところなのですが、明日はいかがでしょうか」と言われ、二つ返事でお願いしたそうです。

カンテサンスは若い岸田シェフがパリ修業時代に身につけた独特のキュイソン(火入れ)が大きな特徴のひとつ。最初から最後まで一皿ずつに感動があったので、コースの途中からですが、写真で記録しておきます。
※4月の時点では写真撮影OKだったのだけれど、現在は撮影不可のようです。レストランでは愛用の一眼レフなど恥ずかしくて持ち出せないので、夫のFinePixで撮影しました。

夕食のメニューはコース1種類のみで15,750円+サービス料10%。ワインを入れて二人で合計55,000円くらいでした。1度目の来店のお客様には定番的なメニューを中心に、2度目以上のお客さまにはまた違う料理が供されるようです。

【ワイン】 グラスシャンパン→白のグラスワイン→赤のグラスワイン2種(気をきかせて、料理内容に合わせて果実味系と複雑熟成系とを2種類、少量ずつ持ってきてくれました)

【コース内容】 驚愕の13皿。物足りなかったなんて決して言わせない!というヴォリュームです。

○モリーユのスープ… モリーユ茸の旨味は乳製品の味やクリームの食感と非常に相性が良くて。キノコ特有の旨味が好きな私にはたまらない一口。可能ならおかわりを…。

○山羊乳のヴァヴァロア…岸田シェフのスペシャリテのひとつ。 「主役はオリーブオイルと岩塩です」とメートルに説明された通り、最初にスプーンでプロヴァンス産オリーブオイルだけをすくってみると、新鮮でフルーティーで、視界が金色に輝くような風味。なるほどヴァヴァロアはオリーブオイルをいただくために添えられたもの。上に散らされた百合根の食感も爽やか。

○帆立貝と蕎麦の実… ほんの少し火を入れた甘みたっぷりのやわらかな帆立に、香ばしくかりっとした蕎麦の実がまぶしてあります。つけ合わせは蕎麦の実のリゾット。

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ブーダンのタルトとフォワグラ

岸田シェフのスペシャリテのひとつ。すばらしい! ブーダンは豚の血のソーセージ。初めて英国の朝食で食べた時は、ふがふがした食感とぬがぬがした風味に、不思議な食べ物だなあ…と思ったけれど、カンテサンスでは甘みの強い林檎のタルトとブーダンを層状に重ね、みごとな濃厚コンビネーションで楽しませてくれました。フォワグラがまた良いアクセントに。

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つぶ貝と焦がしアンディーブ 海草バターのソース

つぶ貝のしなやかでみずみずしい弾力と、アンディーブのほろ苦さ、ソースの磯風味。繊細で複雑なおいしさが、濃厚なブーダンと次の鯛との巧みな橋渡しにもなって。

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小鯛のポワレ

こんなに皮がパリッ、カリッと均等に美しく焼けていて、かつ中身は低温長時間加熱のふっくら加減になるなんて! 岸田シェフの修業先、パリ16区のアストランス独自の手法だそう。白身の中に鯛の旨味がみっちり詰まっています。

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イベリコ豚の3時間ロースト

こちらも上記の鯛と同様に完璧な火入れ。お肉が限りなくジューシーで風味豊かなので、味つけはシンプルに。つけ合わせのポロ葱のおいしさにも目をみはりました。

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(左)マールのソルベ
(右)二度焼いたビスキュイ

メートルの説明によれば、一度スポンジケーキを焼き、それを崩して粉にして、もう一度焼きあげたビスキュイ。香ばしさと、口の中でほろりと崩れる触感のこまやかさが際だちます。葉っぱ型にくりぬいた中に満たされているのはココナッツクリーム。

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柔らかいキャラメルのギモーヴ

ギモーヴはフランス版の緩くてジューシーなマシュマロ。最近注目が集まっていますね。舌の上で淡く溶けていくギモーヴ。キャラメルとナッツのまろやかなコク! この日はバースデースペシャルで、白薔薇の飴細工を添え、赤い薔薇ソースの中にも、「先週フランスからいらしたお客さまに10mlだけ分けていただきました」という貴重な薔薇の香料が使われていました。

2ヶ月が過ぎた今でも、何皿かをまるで昨晩食べたかのように思い出せるほど鮮烈な印象。唯一の瑕疵…とい言ってもいいのかどうか、メートルの中に、いや、コミの中にと言うべきでしょうか、口上が少したどたどしい人がいらっしゃるのが、お料理の完成度と較べるとずいんぶんアンバランスに思えました。
運んできたお料理の説明を始めるときに必ず「続きまして~」とおしゃるのですが、その口調がどう聞いても若手芸人。続きまして~と言われるたび、ショートコントが始まるのかと思いました。

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2008年5月 4日 (日)

『カヤバコーヒーのうた』 寒空はだか

屋上喫茶階』のページに屋上者のひとりとしてご登場いただいた寒空はだかさん。彼を知ったきっかけは、私の東京タワー好きを知っている友人が、寒空はだかさんが歌う脱力の名曲『東京タワーの歌』を聞かせてくれたことでした。

本をご覧くださった方は、赤いシャツを着た寒空はだかさんの男前な写真が記憶にあることと思います。彼の写真を撮影したのは昨年の夏のこと。そのときに、よく晴れた有楽町の交通会館の屋上で、寒空はだかさんのもうひとつの名曲『カヤバコーヒーのうた』を目の前で歌っていただくという幸運に恵まれました。

カヤバコーヒーは古くから谷中の交差点でおばあちゃん二人が営んできた喫茶店で、ひとによっては、『コーヒーカップ4杯分の小さな物語』におさめた私の短編小説『すみれの珈琲、れんげのゼリー』のモデルはこの喫茶店ではありませんか?…と、素敵にマニアックな推測をしてくれたりもします。答えは残念ながら違うのですが。

完成した『屋上喫茶階』を寒空はだかさんに進呈したところ、今年3月にCD化された『カヤバコーヒーのうた』を送ってくださいました。帯には「カヤバコーヒーのうたってさあ、かなりいい曲だよね! 鈴木慶一」という推薦文。まことに、うららかな散歩の友としても、コーヒーを淹れるためにやかんを火にかけるときなどにも、最高のハナ歌なのです。メロディが脳天気にうららかであればあるほど、ほろりとしてしまいます。その喫茶店は今年はもはや開いていないから。

さて、ここからが本題。寒空はだかさんからの郵便物には、東京タワーの切手と、有楽町交通会館のスタンプが押してあって、いたく感動してしまいました。こういうディテールへの視線が、あの芸に通じるのかしらと思ったりして。

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2008年2月18日 (月)

LANTERNA MAGICA(ランテルナ・マジカ)…目黒

予定していたことが急に変更になったので、夕方、夫と「今からカジュアルなごはんに出かけようよ」ということになり、約2年ぶりに目黒の陽気なトラットリアの名前を思いつきました。電話をしてみると予想通り予約で埋まっていましたが、「9時まででしたらお取りできます」とのことで、ばたばたと7:30からの食事に出かけました。

線路沿いにオフィスやマンションの建ち並ぶ暗く静かな一角に、ぽつんとともる黄色いTORATTORIAのあかり。冷たい風に髪を吹き乱されながら扉を開けたら、いきなりおいしそうな匂いの空気と笑い声に包まれました。

食前酒を飲みながらゆっくりメニューを相談するのが大好きな私たち。この「メニュータイム」の相性が良い人とは、飲んだり食べたりすること全般の相性も良いのですよね。私はメニュータイムの相性が最高の人と結婚したことを、自分の幸運の上位に位置づけています。たとえ映画の趣味が全然合わなくて、二人で映画館に行く前に毎回ジャンケンで真剣勝負をしなくてはいけなくても…。

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ランテルナ・マジカは、90年代初頭に人気を博したイル・ボッカローネ出身者たちが開いたトラットリア。(おいしものを食べ歩くのが好きな人なら、きっと一度はイル・ボッカローネに足を運び、あの元気な「ブォナセーラ!」の声を浴びて一瞬あせったことがあるでしょう。当時、ブォナセーラ問題がさかんに食いしんぼうの巷を騒がせましたね)

イル・ボッカローネよりさらにリーズナブルな印象のあるランテルナ・マジカ。イタリア北部から南部までまんべんなく揃えたワインリストは、3000円台~5000円台の気軽な銘柄が中心。お料理も食べ手の舌の洗練を要求するものではなく、誰にでもわかりやすい味わいです。

メニューには前菜、プリモ(パスタ系)、主菜、ドルチェがそれぞれ7~8種類。その他に黒板に本日のスペシャルが各5種類くらいずつ並び、スタッフが黒板を一から読み上げてくれます。どの料理も2人でシェアすることを前提にした量で、2人で合計4品くらい注文するとちょうど良い感じ。

前菜はナスにパルミジャーノをたっぷりのせて焼いたグラタン(写真上左)、2皿目は蟹のむきみをオリーブオイルで和えたニョッキと、タリオリーニのボロネーゼ。パスタをどれにするか迷っていたら、スタッフが「2種類を盛り合わせにしましょうか?」と提案してくれたのでした。ボロネーゼは日本流に言えばミートソース。

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メインは表面から5mmの厚さまで焼き色がつき、中身はピンク色の見事な焼き加減で仕上げられた牛フィレ肉のゴルゴンゾーラソース(写真上左)。ゴルゴンゾーラに弱い私。メニューで見かけるとつい頼んでしまいます。
ドルチェには、夫は温かいチョコレートケーキ(写真右奥)、私はクレマ・カタラーナ(写真右・手前)。こちらはひとことで言えば「凍ったクレームブリュレ」。トラットリアのドルチェはみな、"ママが作ってくれたおやつ”そのものの素朴さが魅力ですね。エスプレッソとともにいただきました。

食前酒にスプマンテを1杯ずつ飲んで、赤のボトルワインを注文しても、2人で15000円。お財布にやさしい1軒です。

LANTERNA MAGICA(ランテルナ・マジカ)
東京都品川区上大崎2丁目9-26
【TEL】03-6408-1488

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2008年2月 7日 (木)

LUBERO(ルベロ)…目黒/漁師違い

Lubero 本日、AllAbout[カフェ]で詳しくご紹介した目黒のLUBERO(ルベロ)

東京都品川区上大崎3-5-18
【TEL】 03-5421-5518

AllAboutのご担当者が「きれいな写真を活かせるよう、『ギャラリー』というスタイルのページ構成にしてはいかがですか?」とご提案くださったので、新しいフォーマットで記事を作成してみました。ご感想などメールでお知らせいただけましたら幸いです。

LUBEROの取材時にはカメラのシャッターを押しながらオーナーのお話をうかがっていたので、目と耳と記憶力を総動員。
その結果、後日原稿を書く段になって、エントランスのシャンデリアについての記述をまちがえてしまいました。

「マヨルカ島の漁師の家で使われていた、1920年代のシャンデリア」……記憶を掘り起こしてそう書いたのですが、正しくは、「コルシカ島の領主の家で使われていた、1920年代のシャンデリア」。

情けないやらおかしいやら。オーナーのお話をうかがうときは、撮影しながらではなくて、ちゃんとメモを取りながらでなければいけない!と自分に言い聞かせました。

夕方18:30からは、400円前後でタパス各種が揃っているほか、バカラオなどの南欧料理、あたたかなポトフも楽しめます。でも、カフェですから、その時間帯にひとりで訪れて、カプチーノ1杯だけ、というのも違和感がありません。ひとりで過ごすなら、2階席をおすすめします。

※ルベロの冬のおすすめ、チョコラータについてはこちらをどうぞ。

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2007年12月 7日 (金)

Margo BAR(マーゴ・バー)…羽田空港

HanedaMargo BAR
(マーゴバー)

東京都大田区羽田空港3-4-2 東京国際空港第2旅客ターミナルビル B1F
【Tel】 03-6428-8568
【Open】 7:00~22:30(LO)
【Web】 Margo BAR


第2ターミナルのMargo BARは朝からモエ・エ・シャンド(シャンパン)がグラスで飲めるありがたい場所。(\1200) メニューにはカプチーノやスイーツもあり、朝から晩までカフェとしてもバーとしても使えます。

このバーでの私の一番早いモエ記録は午前10時。夫と沖縄旅行に出発する前に、二人とも前日にほぼ徹夜をして仕事と雑用を片づけたことを慰労して、ここで乾杯しましたっけ。

「旅行前には雑事がたてこむ」、これが私たちの旅行のありがたくない法則になってしまいました。よれよれになった心身に、冷えたシャンパンは爽快な刺激と目覚めをもたらしてくれます。短い覚醒時間のあと、機内に乗り込む頃には良い塩梅に眠りが訪れるのです。

本日午後の第1旅客ターミナルの吹き抜けには大きなクリスマスツリーが飾られ、子どもたちも恋人たちも出張サラリーマンも、ツリーの前に立って記念撮影をしていました。

Margo
(携帯電話のカメラで撮影)

このところ、屋上の本の「ほんとうのしめきり」と、雑誌の年末進行が重なり、いつ寝ていつ起きているのかわからない日々が続いています。

だんだん頭が朦朧としてきましたが、本に入れる予定の羽田空港の写真にもっとヴァリエーションが欲しいと思い、ゆらゆらとした頭で羽田空港の屋上にのぼってきました。ノーメイクで普段着の私が滑走路に向かって朦朧とカメラを構えている姿は、ファナティックな航空マニアに見えたかもしれません。

それでも撮影後、Margo BARでモエを一杯飲むのは忘れませんでした。周囲を慌ただしく通り過ぎていく「旅客」の皆さまを眺めながら茫然とする時間。ときおり、かたわらの自動ピアノが思い出したようにクリスマスソングを弾き始めます。

屋上の展望デッキには、私と同じように「旅客外」な人々の姿もちらほら。第1ターミナルの屋上にはささやかな遊園地があり、JALのジャンボジェットを象ったすべり台の上を、ほんものの日航機が奇妙に遠い轟音とともに上昇していきました。

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2007年11月30日 (金)

新宿「BERG(ベルク)」の危機

新宿駅に直結する小さなカフェ「BERG」(ベルク)は、駅地下通路の雑踏の中でひと息いれることのできる貴重な憩いの場所。17年間つづいてきたこのカフェにお世話になった記憶のある方も少なくないでしょう。そのBERGが、強制的な退店の危機に直面しているようです。

このカフェの存在を教えてくれたのは友人。以来、落語を聞きに行く前にでBERGで待ち合わせをしておいしく腹ごしらえをしたり、夏の夕方、帰宅の電車に乗る前に冷たいビールを1杯とホットドッグを楽しんだりと、私自身も便利に使わせていただいておりました。

それは本当に気取らない、ささやかな、しかし決してあなどれない、明るい活気に満ちた空間。カウンターから出されるものは、いずれも安価ながら非常にしっかりしたクオリティを持っていたのです。そこにはなにかしら、お店の心意気のようなものが感じ取れました。以前、BERGの店長さんからご連絡をいただいて東京カフェマニア上でスタッフ募集情報を掲載したこともあり、親近感を抱いているカフェのひとつでもあったのです。

そのBERGがファッションビルの家主から退去を迫られていることを、先日スタッフからいただいたメールで知りました。詳細はBERGのホームページの「ベルクをご利用のお客様へ」と題したページに、6ページにわたって報告されています。mixiのBERGのコミュニティでも話題になりはじめているようですね。

企業から見れば吹けば飛ぶような1軒の小さなお店と、巨大な力を持つビルの家主との理不尽なやりとり。その経緯について、私自身は事実を確認することができませんので、残念ながら上記ホームページで綴られている内容について真偽や是非を語ることはできません。

けれども、長いあいだ街の人々に親しまれてきたBERGには、良質なカフェのスピリットが宿っています。その場所を大切に思い、存続を願う者のひとりとして、ここに書かせていただきました。

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2007年11月 7日 (水)

自家焙煎珈琲.凡(ぼん)…新宿

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自家焙煎珈琲.凡(じかばいせんコーヒーぼん)
東京都新宿区新宿3-23-1
【Tel】 03-3341-0791
【Open】 12:30~23:50
【Map】 Yahoo!地図情報
【Web】 http://www.cafebon.co.jp/

新宿駅東口から徒歩1~2分圏内で一息入れられる場所といったら、昔ながらの「凡」。2代目が引き継いでいらしゃる琥珀色の喫茶店は、もっぱらコーヒー1杯1000円という価格が話題になってきましたが、ポットで2杯分サーヴされますから1杯あたり500円。至極真っ当なお値段ではないでしょうか。(ただし、私は濃い状態で飲みたいので、料金同じ、量は半分の「カップ出し」をオーダーしております)

凡に続く階段を降りたのは本当に久しぶりのこと。入口で小さなコーヒー焙煎機と博物館モノの可愛いMacintoshが迎えてくれました。このMacはキャッシュレジスターの役割を果たしており「電脳麗滋(でんのうれじ)」と名づけられています。電脳、という言葉にも時代を感じますよね。

Bon_03 一見、昔からちっとも変わらないように感じられる老舗喫茶店も、細部ではたくさんの進化を遂げていました。たとえば、コーヒーに添えられるミルクピッチャーが2種類、というアイディア。植物性の偽物ミルクと、動物性の本物ミルク、ご自分で味を較べてみて下さいという提案です。

コーヒーチェーンなどでおなじみの小さいプラスティック容器入りのコーヒーフレッシュは、ミルクなど1滴も入っていなくて、水と油と添加物だけで合成されているのですよね。まれにですが、オーガニック素材のお料理にこだわっているカフェで、このコーヒーフレッシュに出会ってしまうと、心底がっかりさせられるもの。

いつもコーヒーにはミルクも砂糖も入れないのですが、凡のカウンターに「こちらが植物性、こちらが動物性です」と2種類のミルクピッチャーが並べられたのが興味深く、スプーンにほんの少したらして味見をしてみました。味の差は歴然。植物性の偽物ミルクは、マーガリンに通じる人工的な甘さが気になります。
まあ、お店がいくら提案しても受け止め方は人それぞれで、添加物を気にしない人もいれば、そもそもお店に何か提案されるのが嫌いな人もいるでしょうけれど、こういう試みは地道にひっそりと続けていただきたいものです。

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凡の名物といえば1000客に及ぶコーヒーカップのコレクション。マイセン、ジノリ、ロイヤルウースター、有田焼、それから有田三右衛門のひとつ源右衛門窯とティファニーのコラボレーションによる「ティファニー源」のカップも飾られています。

カウンターに座れば好きなカップを指定できるのですが、マスターが忙しそうな時にお願いするのも申し訳ない、および、どんなカップが来るかおまかせにしておいたほうが楽しい、という2つの理由から何も言わずにおりましたところ、禁煙のカウンター席に並んだ私と連れのもとにはウェッジウッドのカップが種類を変えて2客、差し出されました。

なぜ、このカップが私たちに? いつもの疑問が浮かび、カウンターの他のお客さまを眺めますと、女性客二人連れのもとには可愛いレース模様のカップが色違いで、その隣のカップルには無地のカップがやはり色違いで出されているようです。なるほど、グループごとにブランドを揃えている、という法則はわかりました。

思いきってマスターに尋ねてみますと、「お客さまのしぐさや服装に合わせてお出しすることもたまにありますが、それもなかなか難しいですね。心がけているのは、同じカップを2度出さないようにすること」だそう。つまり、お客さまの顔を覚えていて、毎回違うカップをお出しするのだそうです。人の顔や名前が全然覚えられない私などには無理な芸当。

そして、もうひとつの法則は「今、お二人にお出ししているカップは、テーブル席にお出しするカップより1ランク上のものです」。
テーブル席まで運んでいかねばならないカップは動線が長く、そのぶん割るリスクも大きくなるので、お店にとって大切なカップは出しにくい、とのこと。そして、常連度が高くなるほど、おもてなしのカップも貴重な1碗になっていくようです。なるほど、訊ねてみるものですね。

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この日いただいたのはカップ出しのモカ(1050円)と手作りのコーヒーシフォン(420円)、連れは通常のポットサービスのブレンド(1050円)。個人的に好みの味のコーヒーというわけではありませんが、焙煎したての新鮮な豆を使うというお店の姿勢には心から共感します。いつ焙煎されたのかわからない古いコーヒーを飲むと、味がいただけないのはもちろんのこと、酸化しているせいでうっすらと気分が悪くなってしまうのです。

不意に店内に漂い始めたのは、キャラメルを焦がす香ばしい匂い。凡では懐かしい味のキャラメルも手作りしているのです(420円)。いつか、メニューにある「コーヒーのフルコース(3100円)」にチャレンジしてみたいもの。これは小ぶりのカップに注がれた4~5種類のコーヒーと、スイーツ2種類をひとりで堪能できるという、まさにフルコース!

そして、もうひとつの凡のみどころ。それは英国スパイ映画の隠し小部屋を連想させる洗面所の扉……。

※さらなる東京のカフェ情報は、電車の沿線別にまとめた東京カフェ案内をご覧ください。

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2007年11月 3日 (土)

縁結び・子宝・DADA CAFE…代々木

代々木駅のすぐ近くの路地裏に、DADA CAFE(ダダカフェ)という小さな庭つきの古い一軒家を改装した素敵なカフェがあります。カフェの立ち上げからずっと関わっていらした佐藤さんが、たまにお店の近況をメールで知らせてくださるのですが、そこに書かれていることは、いつも一杯の温かいカフェオレとお菓子のように顔をほころばせてくれます。

オープン後しばらくして明らかになってきた大問題、それは女性スタッフの間でなぜか次々に結婚、出産とおめでたが続くこと。新しい命がこの世に生まれてくるのは喜ばしい知らせではありますが、ママになるときはカフェのお仕事は休まねばなりませんから、お店はしばしばスタッフ探しに頭を悩ませることになってしまいます。

またしても御祝いごとですか!……とオーナーも佐藤さんも、ちょっと度を越したコトブキ続きに困惑気味のご様子。もはや「寿カフェ」あるいは「子宝カフェ」と呼ぶべきではないでしょうか?! DADA CAFEは明るい路地のつきあたりに面しているのですが、つきあたりには小さなお稲荷さんのような神社が祀ってあり、佐藤さんはこの神様のしわざではないかと怪しんでいるようです。

そうおっしゃる佐藤さんご自身も、数ヶ月前にご結婚されました! あの神社には縁結び・子授けの神様がいらっしゃるのかもしれません。DADA CAFEはこの11月でオープン3年目を迎えます、と知らせてくださった昨日のメールは、このように結ばれていました。

「カフェ1年生として頑張ろうと思ってスタートして、
気が付いたら、もうすぐ3年生に進級します。
大柄な1年生、小柄な3年生がいるように、
ぱっと見ただけでは違いが分からなくても、中身は
しっかりと成長出来ていたらいいなぁ、と思っています」

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2007年9月14日 (金)

DEAN&DELUCA(ディーン・デルーカ)…品川

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シティ・オブ・グラス(柴田訳)を読みながら

いくら近くて便利とはいえ、1日に2回もDEAN&DELUCAのカフェに入ったのは、さすがに今日が初めて。午前は新創刊するフリーペーパーの編集長さんたちとの軽い打ち合わせに、午後はひとりの軽食に。デリコーナーでケイジャンチキンサンド(525円)を選んで、ハウスブレンド(300円)といっしょにいただきました。となりのテーブルの女性はラザニアを温めてもらって、いい匂いを拡散させていました。

私のほうのテーブルの主役は、食べものよりもむしろCOYOTE(コヨーテ)最新号。特集は「柴田元幸が歩く、オースターの街」! 柴田氏がポール・オースターのブルックリンにある自宅をたずねておこなった対談や、『シティ・オヴ・グラス』の柴田訳全文を読むことができます。

トゥルー・ストーリーズ』に収録されている『なぜ書くか』の最後の1編は、世の中の作家たちがなぜ作家になったかについて綴った文章の中で、私がいちばん好きなもの。その1編も、気のきいた絵本仕立てでCOYOTEの誌面に登場していました。

柴田氏との対談では、『なぜ書くか』の、ちょっとたまらない後日談が語られています。そしてこんなやりとりも。
柴田  前からずっと、あの話、あなたの作り話じゃないかと思ってたんですけど(笑)。
オースター  ノー、ノー(笑) 僕のトゥルー・ストーリーは本当にトゥルーなのさ。

DEAN&DELUCA(ディーン・デルーカ)品川店
東京都港区港南2-18-1 アトレ品川2F
【OPEN】10:00~23:00
【Web】http://www.deandeluca.co.jp/
【Map】Yahoo!地図情報

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2007年9月 3日 (月)

DEAN&DELUCA(ディーン・デルーカ)…品川

070822004

甘い塩、トリュフの塩

ひんぱんに立ち寄る品川駅ビルのDEAN&DELUCA。デリのコーナーで、アメリカンなごはん「ジャンバラヤ」を購入し、お店のひとにカフェで食べたいと告げると、番号札を渡されました。カフェでドリンクを注文して待っているあいだに温めてきてくれるのです。

小さな食の玉手箱、DEAN&DELUCA。冬のあいだはしょっちゅう温かいショコラをテイクアウトして、体重計の目盛りを華々しく増やしました。

今日、店内でみつけたのはイタリアcasina rossa社の「スウィートソルト」と「トリュフソルト」。甘い塩って……?と思ったら、塩にチョコレートやドライフルーツが混じっていて、肉料理の味つけなどに使うようです。トリュフソルトは名前の通り、フリーズドライしたトリュフの粒入りの塩。缶入りテスターのふたをとって鼻を近づけ、くらっとする強烈な香りを楽しみました。茹でたパスタにオリーブオイルとこの塩をふったら、それだけでトリュフパスタが完成しちゃうんじゃないかしら。

DEAN&DELUCA(ディーン・デルーカ)品川店
東京都港区港南2-18-1 アトレ品川2F
【OPEN】10:00~23:00
【Web】http://www.deandeluca.co.jp/

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