97 本日の1冊

2009年10月29日 (木)

talk about cafe…『カフェボン』

カフェ専門のフリーマガジン『カフェボン』創刊号がエイ出版社から発行されました。

私は巻末のコラムニストですから、全容については掲載誌が送られてくるまで知らなかったのですが、本当に一冊まるごとカフェの情報と関連広告がぎゅっと詰めこまれていました。

ぱらぱらとめくって読み捨てる、いわばコンビニエンスストアに並ぶ菓子パンのような作りを想像していたので、バゲットのような予想外の固くがっしりした噛みごたえにちょっとびっくり。巻頭言にはこんなことが書かれていました。

Cafebon

 カフェボンは、
 カフェを愛する多くの人の
 純粋で熱い想いから生まれました。

 単なるカフェの
 ガイド本ではないので、
 主役は「店」だけではありません。
 カフェをつくる人やカフェで働く人、
 カフェに通う人も主役です。

 (…後略…)

多数のカフェをプロデュースしてきた入川秀人氏×横川正紀氏(DEAN&DELUCA)の対談「カフェ・人・街の三角関係」を興味深く読みました。

『カフェボン』は以下のお店などで無料配布されています。

WIRED CAFE各店
TSUTAYA(都内の一部店舗)
CIBONE各店(青山ベルコモンズ/自由が丘)
ジョージズ各店
世田谷ものづくり学校(池尻)
BEAR POND espresso(下北沢)
アークヒルズカフェ(六本木)
パームスカフェ各店(自由が丘/沖縄・那覇)他

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2009年10月23日 (金)

美女と京都カフェ散歩

Kyoto_cafebook_2美女が番組で『京都カフェ散歩』を紹介してくださいました。

「アメリカでは、大学生はよくカフェで勉強していますよ」

…という彼女は帰国子女なので、少し前の日本の喫茶事情を体験していらっしゃらず、「街にドトールができる前は、みんなどこでコーヒーを飲んでいたんですか?」

そんな質問が出るくらい、昔ながらの喫茶店はなじみの薄い存在になりつつあるのでしょうか。

でもこの本の中では、戦後間もないころからスタートした京都の古い喫茶店が、真新しいカフェとともに街の人々に愛されつづけている姿をご確認いただくことができます。

東京にありながらお客さまに“京都”とコメントされる素敵なカフェをスタート地点に、この本の京都散歩は始まります。京都旅行のおともに連れていっていただけたら幸せです。

※嬉しいことに、京都の恵文社一乗寺店さんがこの本を紹介してくださっています。

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2009年10月 8日 (木)

MELLOW創刊号【カフェ&スペシャルティコーヒー特集】発売

Mellow カフェ特集の監修を担当させていただいた「MELLOW」(メロウ/KKベストセラーズ)創刊号が発売になりました。大人向けの趣味雑誌「一個人」の女性版です。

完成版を見てはじめて一冊の全体像を知ったのですが、編集部の方々が力を入れた、充実した内容となっています。以下、目次から抜粋。

○川原亜矢子さんと過ごす東京オープンカフェ
○中村江里子さんが案内するパリの極上カフェ
○東京カフェライフ24時
○全国から選りすぐりの古民家・日本家屋カフェの名店「寛ぎの和カフェ」
○全国から厳選・極上のアートとコーヒーを楽しむミュージアムカフェ
○全国各地へ食べに出かける価値あり!絶品のカフェランチ
○至福のスイーツが味わえる全国パティスリーカフェ
○日本一のラテアート
○日本トップクラスのバリスタのいるカフェ6軒
○全国縦断・スペシャルティコーヒーが飲める名店
○世界一おいしいコーヒーの淹れ方
○全国コーヒー豆お取り寄せショップ …他

書店で見かけたら、ぜひ手にとってご覧くださいね。

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2009年9月28日 (月)

メトロミニッツ『東京コーヒー道』

Metromini 毎月20日、東京のメトロ各線の改札口付近に置かれるフリーペーパー『メトロミニッツ』。9月20日号は「東京のコーヒーは世界一?!」と題した特集が組まれています。

そのなかの『東京カフェ進化論』のページにご協力させていただきました。地下鉄をご利用のかたは、一冊手にとってから改札口に入り、電車内でお楽しみくださいますように。

お店のご紹介のページは、東京のコーヒー店の歴史を作ってきた銀座のランブル(カウンター席でくつろぐ関口さん[現在95歳!]のお写真が掲載されています)、珈琲工房HORIGUCHI、カフェ・バッハ、バール・デル・ソーレなど、コーヒー界の超有名店が勢揃い。
余談ですが、きっとカウンターに立つカフェ・バッハのスタッフは「よりによって、この写真ですか~?!」と泣いていらっしゃることでしょう。

山本宇一さん、中川ワニさん、ファーマーズテーブルの石川さんなど、コーヒー&カフェ界でよく知られた人々がコーヒーを飲むお姿も拝見できます。Don't miss it!

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2009年9月23日 (水)

「村上春樹・戦記~『1Q84』のジェネシス」

村上春樹『1Q84』続編!」にて、『1Q84』のBOOK 3が目下、執筆中らしいことに触れましたが、いま、書店には『1Q84』をめぐるさまざまな案内書が -キーワードを表面的に羅列しただけの軽いつくりの本から、個人が本気で読み込んで論評した本まで- 何冊も並んでいます。今週はじめに数年ぶりの風邪でダウンしたおかげで、ベッドの中で読書がはかどりました。

読んだなかで最も痛快だったのが、鈴木和成の「村上春樹・戦記~『1Q84』のジェネシス」。タイトルはもちろん、村上春樹+柴田元幸の対談集『サリンジャー戦記』からとられたのだと思いますが、まさに戦記と呼ぶにふさわしい、20年以上にわたって村上春樹作品をがっちり精読してきた人ならではの果敢な考察。

『1Q84』の起源(ジェネシス)を探る第1章では、リトル・ピープルとは何であるのかについて、明快な解答が述べられています。ジョージ・オーウェルの『1984』に登場する「ビッグ・ブラザーとしてのマスメディア」が80年代に変容をとげてリトル・ピープルが生成されたのだと。この結論を導いていくあたりが非常にスリリング。そしてこんな細部も、おお!と思わせてくれます。 ※太字は私による。

…ふかえりの起源(ジェネシス)には 『ダンス・ダンス・ダンス』 の美少女ユキ(「GENESIS」というレタリングの入ったトレーナー・シャツを来て登場してくる)がいて、ユキの起源には 『羊をめぐる冒険』 の 「耳のガールフレンド」 、キキがいるのではないだろうか?

                  (鈴木和成「『1Q84』のジェネシス」)

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2009年7月 6日 (月)

『フリーポア ラテアート』バリスタテクニック応用編

Latteart_book

フリーポア・ラテアートのワールドチャンピオン、澤田洋史さんの著書が発売になりました。

フリーポア ラテアート
旭屋出版
澤田洋史:著
定価1.890円(税込)

「テクニック 01」の章ではエスプレッソの抽出とミルクのスチーミングが詳しく図解され、「テクニック 02」の章では基本のロゼッタから、複数のラテアートを組み合わせて描く方法まで解説されています。

しかしなんといっても見とれてしまうのは、「エクストリーム ラテアート」の章で紹介されている澤田さんのラテアートの数々。カップの中に5つのロゼッタが星形に輝いていたり、ハートに矢が刺さっていたり。

ミルクピッチャーの動きだけでこれらを描きだす技術には、驚くばかりですね。自分でもラテアートに初挑戦して、「胞子をばらまく毒キノコ」、「消えゆく背後霊」などを描いてしまったあとでは、いっそう澤田さんのすごさを認識してしまいます。

Barista

本そのものから、アメリカン・カルチャーくささが強く感じられるのも魅力です。デザインもそうですし、たとえば「ラテアートのための問題解決」(トラブルシューティング)などという表現がいかにもアメリカっぽいですよね。

また、「ヒロシ・サワダのバリスタスタイル」として、澤田さんが主に北米でコレクションした、コーヒー豆やラテアートをかたどったファッションアイテムを公開しているのも、従来のバリスタブックとはテイストの異なる新鮮さを感じました。

ここで紹介されているコーヒー豆のかたちをしたゴールドのピアスが素敵なのですが、なんと、本物のコーヒー豆をずらりと連ねたブレスレットもあるんですね。焙煎の度合いを違えて、ベージュ色の豆から焦げ茶色の豆までカラフルに連ねるという凝ったつくり!

そんな細かなところまで、たっぷり楽しめる本です。ぜひ書店で実物をご覧ください。

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2009年6月22日 (月)

『カフェに教わるおいしいごはん』、お弟子さん事件

Receipe_01

たくさんの方々のご協力を得て、レシピムック『カフェに教わるおいしいごはん』が6月18日、無事に発売になりました。合計79のレシピと、65軒のカフェのショップデータを掲載。レシピブックとしてもカフェガイドとしてもご活用いただける、充実した1冊です。

とりたててカテゴライズはしませんでしたが、野菜たっぷりのレシピの中には、マクロビオティック料理を供する各カフェで教えていただいたマクロビオティック・メニューが幾つも含まれています。マクロビオティックならではの陰陽五行思想に基づいた玉ネギの切り方、「まわし切り」なども簡単にご紹介しています。

あるカフェで、「もし風邪が陰性だとすれば、風邪をひきかけたら陽性の食材を食べればいいのですか?」と単純な質問をしてみたら、「陰性の風邪と、陽性の風邪があるんですよ」と奥深い回答が返ってきました。

Receipe_02

貴重なお時間をさいてご協力くださった皆さまに、あらためて心より御礼申し上げます。あのレシピや、このレシピを、私は自宅でもう何度も作りました。撮影後に試食して、卵を使わずにこんなおいしいアイスクリームが作れてしまうのね?!と感動したレシピもあります。

3人組で各カフェを取材してまわった間に何度か苦笑した、小さなできごと。それはカフェのオーナーが、編集部の若い女性とカメラマンを指して「川口さんのお弟子さんたち」と呼ぶことがあるという事実。年齢のおかげでそう見えるのでしょう。3、4軒のカフェで「お弟子さんたち」という言葉に接して、そのたびに「あのお二人は弟子ではないんですよー」とあわてて訂正しなければなりませんでした。

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2009年5月 2日 (土)

新刊『ショコラの時間』本日発売です

ショコラの時間青山出版社より、ショコラの魅力をたっぷり詰め合わせたヴィジュアルブック『ショコラの時間』が本日発売になりました。

いちばんおしまいの章では、ショコラが登場する映画や小説をご紹介しています。

ヴィンセント・ギャロの『BUFFALO'66』や、リチャード・ブローティガンの『芝生の復讐』をセレクトしたセンスは、ショコラ関連書多しといえどもこの本だけ、とひそかに自負しているのですが、そんなことはひとまずどうでもよくて。

3人の書き手とデザイナーさんの努力により、視覚的な楽しみを大きなテーマとしてめざしつつ、しっかり濃い中身のつまったヴィジュアルブックを完成させることができたように思います。
書店でみかけたら、ぜひお手にとってご覧ください。Amazonでも取り扱いが始まっています。

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2009年4月29日 (水)

『カフェの扉を開ける100の理由』5刷御礼、エレファントファクトリーコーヒー(京都)

2006年に出版した拙著『カフェの扉を開ける100の理由』がこの4月にまた増刷になり、第5刷目が書店に並びました。みなさまどうもありがとうございました。京都で立ち寄った恵文社にも置いていただいているのをみつけて、とても嬉しく思いました。

私のなかでは、京都の二大書店といえば恵文社とガケ書房。夜にコーヒーを飲みに行ったELEPHANT FACTORY COFFEEのカウンター席に、なにげなくガケ書房発行の小さなリーフレット「山と崖」が置いてあり、思わず熟読してしまいました。少人数の、けれども決して閉じられてはいないであろう世界で、ひそかに刺激的で面白いことが進行している様子が伝わってきます。

エレファントファクトリーコーヒーといえば、友人に「オーナー以外にスタッフが増えたらしい」という噂を聞き、ありえないと笑っていたのですが、なんと男性スタッフがいらっしゃいました。いまやすっかり人気店となった象工場。深夜1時までと営業時間が長くなり、昼はケーキ担当の女性スタッフが、夜は男性スタッフが活躍しています。

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2009年4月11日 (土)

サンフランシスコの「消防署料理」のレシピを教わる

0409_0816

上の写真は、『サンフランシスコ、「消防署料理」のレシピ!』でご紹介した、サンフランシスコ消防署のまかないごはんを集めた本です。

なかがわかずこさんのお話では、アメリカでは消防署の”家庭料理”がおいしいことが広く認知されていて、FIREFIGHTERS COOK OFF(全米消防署料理コンテスト)がおこなわれるほど一般の関心は高いのだそうです。各地の消防署は自慢のレシピを競って公開しているとのこと。

料理当番が回ってきた消防士たちは、食材を買い出しにスーパーマーケットに行くときも消防車に乗るのですって。火災発生!のコールがあったときに、すぐ駆けつけられるように。だから、行ってもいいお店は署から何キロ以内と決められています。

買い物代は自分たちで払うのだそうです。2食分を1人あたり10ドルで。

  ノースビーチのベーカリーの外では
  いつものように消防車が二重駐車している。
  それをみるだけで、
  その店のフォカッチャが街一番だとわかる。

『FIREHOUSE FOOD COOKING WITH
SAN FRANCISCO'S FIREFIGHTERS』より
なかがわかずこ訳

こういう事実の面白さもさることながら、料理の背景にあるアメリカの消防士たちの精神には心を打つものがあります。こういう人々がアメリカの町々を地道に、かつ陽気に支えているのですね。

アメリカの食文化の意外な豊かさにも驚かされました。消防士さんたちは食事のためにテーブルクロスを敷き、キャンドルをともし、料理と会話を楽しんでいるそうです。日本の消防士さんたちは勤務中に何を、どんなふうに食べているんでしょう? 

来週、All About[カフェ]にて、消防署レシピブックの中から実際になかがわさんに作っていただいたレシピをご紹介します。 ▼記事はこちら

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2009年3月 5日 (木)

広告会社重役から、スターバックス店員へ/中目黒Lounge

産経新聞の記事【どん底回想録 全米共感 広告会社重役クビ…スタバ店員に】によれば、広告会社を解雇された男性が綴った本『スターバックスはいかに私の人生を救ったか』がアメリカでベストセラーになっているとか。

年収16万ドルの生活から時給10ドルの生活へ。しかしやがて、一杯のコーヒーを通じて人に喜ばれることが「自分の喜びになっていった」ようです。

それにしてもこの「全米」という言葉、映画の予告編などでも濫用されているので、いつのまにか私の頭の中には「全米さん」という顔のない一人の人間のキャラクターができあがってしまいました。全米さんはしょっちゅう震撼したり、号泣したり、絶賛の嵐を送ったりしているのです。忙しいひとだ。

* * *

昨夜、エビサワさんが中目黒に作った新しいカフェを訪れました。ふだんはプレス用の内覧会以外には、開業したばかりのカフェに行くことはめったにありません。理由はふたつあり、いち早く駆けつけることには興味がないのと、お店の状態がまだ試行錯誤中で、みんなが浮き足立っていたりすることが多いから。3か月ほど経過してお店が落ちついたころに行くのが快適だと思っています。

でも今回は、8年間にわたって2つのカフェ経営をいきいきと楽しんできたエビサワさんのお店ですから、オープンしたてでも安心感と新鮮な期待感があったのです。2月28日にスタートをきった中目黒Lounge。全然心配しないで訪れたら、案の定、素敵なカフェができあがっていました。

「カフェってぜってえ楽しい!」

ちょっとつらそうな顔のカフェオーナーも見かけるなかで、信念としてずっとそう言いつづけてきたエビサワさんのカフェ魂、楽しませていただきました。後日、All Aboutカフェでもご紹介します。

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2009年1月30日 (金)

『ゼロからつくる、はじめてのカフェ』重版御礼

宝島社から2007年に出版された『ゼロからつくる、はじめてのカフェ』がこのたび重版になりました。
私は監修をつとめ、掲載カフェの選定をしたり、コラムを書いたりしただけですけれども、編集者によれば「おかげさまで、長く堅実に売れ続けての重版です」とのこと。とても嬉しく思います。関係各位、そしてお買いあげくださった皆さまに心からお礼申し上げます。

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2009年1月24日 (土)

『カフェとうつわの旅』重版御礼

拙著『カフェとうつわの旅~あたらしい和のかたち』(青山出版社)が重版になりました。お買いあげくださったみなさまと、ご協力いただいた方々のおかげです。心から、山盛りの感謝をお送りします!

また、『屋上喫茶階』(書肆侃侃房)と『カフェの扉を開ける100の理由』(情報センター出版局)は、それぞれ台湾の出版社によって中国語に翻訳され、台湾を中心に中国語圏の国々の書店に並ぶことになりました。手塩にかけた本たちが、私のもとから巣立っていったあと、幸せな旅をさせていただいていることを本当にありがたく思います。

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2009年1月 8日 (木)

Invitation 「極上の本 極上のコーヒー」

Book_invitation_4雑誌 『Invitation(インビテーション)』 vol.2の特集は「極上の本 極上のコーヒー」。

特集の最初の「加瀬亮の珈琲&読書スタイル」と題したページで、加瀬亮がぬるめの本当においしいコーヒーを飲んだ場所として語る「かつて東京・学芸大学にあった一軒のカフェ」とは、おそらくアンクル・ブブのことではないでしょうか。

最初はマスターが怖そうな人に思えるのだけれど、しだいに優しい人だとわかってくる…そんなくだりも、まさにアンクル・ブブのように思われます。

なにげなくページをめくっていたら、「書を持ってカフェへ行こう! 『カフェ文学』のススメ。」というページで、拙著 『本のお茶~カフェスタイル岡倉天心「茶の本」』  をとりあげていただいているのを発見。大人の男性読者のための「カフェ文学」・初心者向けとしてご推薦いただきました。

天心の『茶の本』は、喫茶とはなんだろう…と考えてみたいときに必須の一冊なのだと、決して宣伝ではなく、あらためて心から思います。たかが一杯のコーヒーの中に永遠を見いだす精神。それは天心が示唆してくれたこと。

余談ですが、天心が英語で綴った『茶の本』の第1章のタイトルは「A Cup of Humanity」。たぶん「a cup of tea」にかけたのでしょう。タオイストは駄洒落が好きなのです。

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2008年12月26日 (金)

『コーヒーの鬼がゆく~吉祥寺「もか」遺聞』

この秋冬はコーヒーに関する本の収穫が多いですね。

先日AllAboutの記事でご紹介した石脇智広さんの著書『コーヒー「こつ」の科学』は、コーヒーのおいしさ、おもしろさに文字通り科学的に迫った一冊でしたが、嶋中労さんの『コーヒーの鬼がゆく』は、自家焙煎コーヒーの先駆者にして求道者、もしくは畸人として名高い標交紀(しめぎゆきとし)さんを中心に、長年コーヒーに情熱を捧げつづけた人々の姿を、いわば文学的(?)な見地から綴っています。

21世紀の自家焙煎コーヒーの世界は一部で若返っていて、おしゃれ好き、雑貨好きの若い女性たちが参入してきたおかげで「身綺麗な生活アート」に変化した側面があるのですけれども、20世紀の自家焙煎コーヒーの世界はアクの強い畸人変人たちが揃って百家争鳴。その人間くささときたら!

「素敵な大人」「良識ある社交人」としてのバランスはいちじるしく欠いた、そもそもそんな人間をめざすべきだなどとははなから考えていない、コーヒーに憑かれた男たち。好きなものを一心不乱に追い求めつづける気迫は、常識人たちを圧倒します。

中でもとりわけ意固地な変わり者として知られ、しかし焙煎中に神が降りてくるような稀有な瞬間をつかんだ標さん。激しい情熱と自負心を賭けたコーヒーだからこそ、飲む人にどれくらい理解され、堪能してもらえたかを神経質なまでに気に病まずにはいられなかったようです。あれほど神様扱いされてもなお、震えるような繊細な心を秘めていらしたとは。愛されたい孤独な魂。

「標マスターは晩年、『ついに俺の味をわかってくれる人はいなかった』と、よく嘆いていましたけど、最期はマキさん(奥様)といっしょにおいしいコーヒーが飲めればいい、それが一番幸せなことなんだ、と思い直したみたいですね。こいつだけはわかってくれている。深い絶望から突き抜けられたのは、夫人のマキさんのおかげじゃないかしら」
  (『コーヒーの鬼がゆく』 本文より)

標さんの訃報を聞いたのは昨年のちょうどいまごろでした。

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2008年12月20日 (土)

『コーヒー「こつ」の科学』石脇さんインタビュー

たまたま友人の友人だった、というご縁で、名著 『コーヒー「こつ」の科学』 を書かれた石脇智広さんに著者インタビューをお願いすることができました。
お約束の日、私は下半期最大の二日酔いに苦しんでいたのですが、コーヒーに対する深くあたたかな愛情と探究心に裏打ちされた石脇さんのお話の楽しさに、思わず頭痛も忘れるほど。

好きなこと、探究したいことがそのまま仕事になり、しかもそれが辛さを伴うものではなく、とても楽しいとおっしゃる姿勢が素晴らしいなと思いました。コーヒーの取引や消費をめぐる現状は、決して薔薇色に彩られているわけではないのですから。対象への本気の愛情と精神的な強さがなければ、そういう言葉は出てこないものですよね。

石脇さんはご自宅ではコーヒーを飲まれないそう。自分にとってコーヒーの最高の楽しみは淹れることにあるのだとおっしゃっていました。自分が飲むコーヒーはひとに淹れてほしい、とも。料理人が食べることより作ることに夢中なのと似ているかもしれませんね。

※インタビュー記事はAll Aboutのこちらのページでお読みいただけます。

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2008年10月25日 (土)

『LOVEカメラ』vol.10

Lovecamera10月20日発売の女子カメラムック『LOVEカメラ』vol.10 に、写真とインタビューが4ページ掲載されています。

いちばん新しい著書、『カフェとうつわの旅』と『屋上喫茶階』で使った写真や使わなかった写真をとりあげ、私なりの撮影のお作法(?)や愛用のカメラについてちょっとお話しさせていただきました。

特集ページは雅姫さん。個人的におもしろかったのは、中川ワニさんが携帯カメラと文章で綴る連載『ケータイで旅メモ<大阪編1>』でした!

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2008年8月 9日 (土)

豆腐をくずす喜び、『カフェとうつわの旅』

昨日、太陽が沈んだあとの西空を眺めていたら、小さな虹が浮かんでいました。彩雲だったのでしょうか。カメラを向けたのだけれど、うまくとらえることができず、記憶に刻みつけることにしました。

新刊『カフェとうつわの旅~あたらしい和のかたち』へのご感想メール、どうもありがとうございます。心を動かされる言葉をいただいて、あの本を作ることができてよかったとあらためて嬉しさを噛みしめています。

お近くの書店には置いていない、というかたは、Amazonなどインターネットのほか、以下のカフェでもご覧いただくことができます。お茶とお菓子まやんち(蒲田)は20冊も扱ってくださっていて感謝しています。

Shingoster LIVING
麻こころ茶屋
Sacra cafe
Shimba cafe 小川商店
長屋茶房 天真庵
cafe azul
おうち菓子 madam an
ギャルリ百草
馬喰町ART+EAT
カフェしえと
お茶とお菓子 まやんち
YUSHI CAFE

平松洋子の『世の中で一番おいしいのはつまみ食いである』は、両手を使いこなして料理することの官能的な喜びを綴った名作ですが、その中で紹介されている「アボカドと豆腐の和えもの」を、もう何度も作っています。

アボカドと豆腐を、万能ネギ、しょうゆ、わさび、ごま油、ほんの少しの塩で合えただけの簡単な一品ですが、上等な豆腐を左手のひらにのせて、右手の3本の指を使って豆腐をくずしていく、慣れないとかすかにどきどきするような楽しさ。大人になってから、子どもに泥遊びに誘われて、おそるおそる泥水の中に手を入れるようなためらいと、禁断の喜び。

そうして手でくずした豆腐は、均一な舌ざわりではなくて、つるりとしたところ、つぶつぶしたところ、もろもろしたところと、口の中でさまざまな新しい表情を見せて驚かせてくれます。調味料は最小量に抑えて、やわらかく香る大豆の風味を味わうのがポイント。

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2008年7月27日 (日)

『カフェとうつわの旅』7月26日発売になりました

新刊『カフェとうつわの旅~あたらしい和のかたち』が7月26日、青山出版より無事に発売されました。全国の書店、およびAmazonなどでお買いもとめいただけます。きのうアロマテラピー帰りに立ち寄った新宿のブックファーストにも並んでいました。書店で見かけたら、ぜひお手にとってくださいますようどうぞよろしくお願い申し上げます。

本の内容をくわしくご紹介したいところなのですが、これから、朝7:30に竹芝桟橋を出発する神津島行きの高速船に乗る準備をしなければなりません。あと30分で家を出なくては! 神津島は神々の伝説が多数残る島。この島で一泊してから、夫の実家、伊豆大島の海でのんびりしてまいります。東京生活は8月1日から再開します。

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2008年6月 8日 (日)

ソトコト

雑誌『ソトコト』の最新号の新刊紹介コーナーに拙著『屋上喫茶階』のすばらしいレビューが掲載されていますよ、と編集者さんに教わり、書店でページをめくってみたら本当に素敵なレビューだったので、立ち読みだけのつもりだったのだけれど購入しました。
レビュアーのかたは丁寧に読んでくださっていて、あの本から何かしら良いエッセンスが「伝わった」という手応えが感じられました。とても嬉しく思います。

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2008年5月29日 (木)

『コーヒータイムブック』増刷御礼

青山出版から発売中の『コーヒータイムブック』が増刷になるそうです。ご購入くださった皆さまに心よりお礼申し上げます。
コーヒーにまつわるあれこれをぎゅぎゅっとつめこんで最適の温度で抽出した、濃いエスプレッソのような一冊です。コーヒーにあまりなじみのない方も、すでにコーヒーが大好きな方も、きっとお楽しみいただけることと思います。

今週、うちには家内遭難者が二人います。夫はリビングルームで、私は自分の部屋で徹夜の作業をしていて、夫は「眠ってしまいそうになったら、お互いに声をかけて励ましあおうね!」と握手を求めてくるのですが、眠気を必死にこらえているときの彼は意味不明のうなり声を発するので、たいへん迷惑です。ときどき、そのうなり声を止めるために濃いコーヒーを淹れてあげます。

とあるカフェのオーナーが、お店に大切に飾っていた小さなアート作品が幾つか、お客さまに持ち去られてしまったようだと嘆いていらっしゃいました。思い入れのある作家の一点もので、同じものはもう探せないのですって。
ポケットに入れてしまった人は、美しいアートをお客さまにも楽しんでいただきたいという心をどうぞ踏みにじらないで、お店に行って洗面所にでもそっと戻してあげてくださいね。

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2008年5月13日 (火)

OZマガジン・カフェ特集号

Oz 5月12日発売のオズマガジンはカフェ特集号。
私もご協力して、屋上カフェのエッセイを書かせていただきました。

都内各カフェの紹介ほか、那須のCAFE SHOZOも系列店がすべて網羅されています。カフェ好きの方には、購入して後悔しない1冊かと思います。

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2008年4月27日 (日)

『本棚三昧』

Photo_2ひとの本棚をこっそりのぞく楽しみは格別。別に「こっそり」する必要はないのですが、なんだか見てはいけないものを見てしまうような、相手の頭の中に入り込んでその一部を見ているような、そんな気持ちになるものですから。

ほんの少しだけ罪深い、本棚拝見の楽しみをまとめた本が発売されました。他人の本棚をおなかいっぱいになるまで見てみたい…という欲望から生まれたという『本棚三昧』には、合計28名のひとの本棚が詳しく紹介されています。ほんとうに、それだけ! どのページをめくっても本棚の写真が続きます。

個人的に大変面白かったのは、ブックデザイナー祖父江慎さんの本棚。「おんなじものが、いっぱい」がコンセプトらしく、夏目漱石の同じ本のコレクションが壮観です。『坊ちゃん』なんて、ほんの少し装丁や字体を変えながら、100年のあいだに何十回も出版されてきたわけですからね。それも、大切に保管してあるというより、雑然とつっこんであるように見えるのが祖父江さんの個性でしょうか。

私の本棚も、かたすみでご紹介いただいております。本棚の全容を公開するのは恥ずかしかったので、玄関と廊下に置いてある本棚2つだけに限って撮影していただきました。カメラマン藤牧徹也さんが、お香がたなびきキャンドルが揺れるうちの狭い廊下に座り込んで撮影なさっていた光景が忘れられません。

本棚三昧
写真: 藤牧徹也/価格: 定価1,680円/青山出版
詳細は青山出版のこのページでどうぞ。

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2008年4月 2日 (水)

『暮しの手帖』33

「オーボンヴュータン 春のジャム」という特集を読みたくて『暮しの手帖』33号を購入したら、「たべものよみもの今昔」という特集で、『本のお茶~カフェスタイル岡倉天心「茶の本」』をとりあげてくださっていました。
数多くの食いしんぼう図書が並ぶなかの一冊ですが、とても嬉しく、そういえば角川書店の編集者さんから、かなり前に「3月末発売号でご紹介くださるそうです」とご連絡をいただいていたのを思いだしました。

ジャムの特集で詳しく紹介されていた河田さんのいちごジャムの作り方は、それはもうページから熟したいちごの甘酢っぱさが濃厚に香りたってくるよう。ジャム作りに再挑戦したい気持ちがむくむくと湧いてきます。適当に作ったら適当においしくできあがったことがあって、ふむふむ、と思ったきり作っていなかったのです。こんなふうに神経を集中して作ったら、どれほどおいしくできるでしょう。

以前、雑誌の取材でオーボンヴュータンの作業準備室のようなところに入れていただき、河田さんにお話をおうかがいしたことがあります。お話のあいだにもたえず若いパティシェたちが入れ替わり立ち替わり入ってきて忙しく立ち働き、ときおり河田さんも慌ただしく奥に入っていっては作業にかかられます。
彼らのお仕事ぶりは本当に真剣で、ぴんとぱりつめた緊張感がありました。壁に貼ってあった、パティシェたちのためのフランス語教室のスケジュール表が目に焼きついています。

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2008年3月10日 (月)

『屋上喫茶階』予約受付:屋上マッチ付き!

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人間にはときどき、見晴らしのよい場所が必要なのです
――屋上者金言集より

書誌侃侃房(しょしかんかんぼう)で、新刊『屋上喫茶階』の予約受付が始まりました。なんと先着100名様に特製・屋上マッチをプレゼント! デザイナーの伊藤さんはマッチ作りで死にそうになっていると思いますが、初恋の屋上を思い出すすばらしいマッチです。ぜひ実物をごらんになってくださいね。 以下は本の内容の一部です。

【屋上の分類】 
○人工楽園タイプ→スポーツ型、庭園型、露天風呂型 etc.
○天然放置タイプ→エアコン室外機型、バグダッドカフェ型、不思議惑星キンザザ型、アンテナ型キャンドル群、ダクト型  etc.

【屋上者、東京の屋上を行く】
首長竜は屋上遊泳の夢を見る……国立科学博物館
東京タワーの見える水田……六本木ヒルズ
屋上から飛び立つ光……銀座ミツバチプロジェクト etc.

【屋上カフェと、四季の屋上ごはんレシピ】
この特集を飾ってくれる予定だったカフェのひとつ、渋谷のクワランカがビル建て替えのため発売直前に閉店・移転したのは本当に残念ですが、「屋上テーブルの記憶」としてお店の写真をページにおさめることにしました。クワランカカフェ、今年中に2カ所で新規オープン予定です。

【屋上の童話『R氏の不思議な屋上』】

本の詳細は書誌侃侃房のこのページをごらんください! ご予約はそのページにある「予約/購入ページへ」ボタンをクリックしてお進みください。それにしても、「侃」という文字を見るたびに旧式なタコ型火星人の姿が浮かんできて素敵です。

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2008年2月29日 (金)

妖精の弟子に会いに行く

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2007年に出版した『本のお茶~カフェスタイル・岡倉天心「茶の本」』(文・川口葉子、写真・藤田一咲、企画編集・三枝克之/角川書店)の詳細をこちらのページにご紹介しました。本文やコラムの抜粋も掲載していますので、書店の店頭でぱらぱらと立ち読みをする感覚でご覧いただけましたら幸いです。

『本のお茶』はいったい書店のどんなジャンルの棚に置いてあるの?という質問を友人たちから何度も受けましたが、たいていは茶道や日本茶のコーナー、気の利いた書店だとライフスタイル系のコーナーに置かれているようです。六本木ヒルズ最高の休憩所、スターバックス+TSUTAYAブックストア(カプチーノを飲みつつ、テーブルに購入前の本をひろげて座り読みすることができます)では、2箇所に置いてくださっていました。

* * *

昨年、食いしん坊の知人Tさんに教わって訪れた学芸大学のこじんまりした割烹。ひとり1万円のおまかせコースのみですが、先付から水菓子にいたるまではずれなしにおいしく、ひそかに個人的名店リストに入れておりましたところ、その割烹がうっかり(?)ミシュランに載りました。存在としてはたいそう地味でひっそりした1軒なのですけれども。掲載店の審査基準は、リーマン予想より証明しにくいものと思われます。

それはともかく、その食いしん坊のTさんが、札幌の小さくて優秀な珈琲店の「焙煎職人」と、北海道のまんなかの村で、ひとりですばらしいコンフィチュールを作っている「ジャム職人」のお店と、その友人だという「パン職人」が薪で焼いているパン屋さんの3軒をご案内くださるというので、勇気をふりしぼってこの土日に雪の北海道へ向かうことにしました。

週間予報では、土曜日の札幌は曇りときどき雪、最低気温は-5℃……。マイナスの気温を体験するのは人生初です。身体の細胞が幼年時代を過ごした南インドを記憶しているせいか、旅といえば南へばかり向かっていたものですから。

人口2300人の村に住むジャム職人は、フランス・アルザスの小さな村からコンフィチュールの世界的流行を巻き起こしたコンフィチュールの妖精ことクリスティーヌ・フェルベールさんのもとで働いた女性。
私は伊勢丹でフェルベールさんのコンフィチュールを購入するたびに、パンにもヨーグルトにもつけず、禁断の「そのまま食べ」を実行し、一度に瓶の半分くらいを空にしてしまいます。北海道の小さな村でたっぷり買い込んでしまったらどうしましょう。
この旅、気温的にもカロリー的にも、ちょっと心配です。

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2008年2月14日 (木)

東京ウォーカー:カフェ大特集

Tokyowalker_2現在発売中の雑誌 『Tokyo Walker』 2/13→2/26号のカフェ特集にご協力させていただきました。18ページにわたる充実した大特集ですので、カフェ好きのかたはぜひご覧になってくださいね。

特集「全店NEW OPEN!新名所カフェ」
●サプライズ!カフェ
●日本初&世界初カフェ
●アパートカフェ
●ブランドカフェ
●地方名物喫茶の東京進出ラッシュ
●ホットスイーツカフェ
●Newsな個性派カフェ
●コラム・旬カフェ集中地帯はココ!/新住宅街カフェ

華やかなブランドカフェや、再開発高層ビル内のカフェが次々にオープンして巷の注目を集める一方で、私が愛してやまないのは個人オーナーが日々、試行錯誤を積み重ねながら経営するこじんまりしたカフェ……ということで、私は住宅街に佇む小さな空間に的を絞ってご紹介させていだいています。

雑誌に登場するときはいつも、私の言葉づかいもその雑誌のカラーにあわせた言葉づかいに編集されるので、実際よりも若々しく活気のある人物像に感じられるのが面白いところ。
時に「のれんに腕押しするような…」とため息とともに評される本人のゆるいキャラクターをご存じのかたは、そのあたりもお楽しみいただけるのではないかと思います。

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2008年2月12日 (火)

『love~ラブ~』

Love01

ほんわか茶のみ日誌』でご紹介した感動的な絵本について、メールでいくつかご感想やご質問をいただいたので、中身の写真をこちらでご紹介しておきますね。

読後、日がたつにつれていっそう感慨が深まっていく一冊。屋上者推薦図書です。

Love02

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2008年1月15日 (火)

「みちみち」創刊

Michi_3首都圏のガソリンスタンドで配布するフリーペーパー「みちみち」が創刊になりました。vol.01:創刊1号の深夜カフェ特集に情報を提供しておりますので、ガソリンスタンドで「みちみち」をいただいたら、どうぞ帰宅後にページをめくってみてください。

建築デザイン関係の方々が作っていらっしゃるとのことで、打ち合わせで創刊準備号を拝見したときには、デザインおよび情報のハイブローさに、3秒ほど沈黙してしまいました。

現在のフリーペーパーの主流は、地下鉄の中で5分間だけぱらぱらとめくって読み捨てていくのを想定したような作り。薄い情報。薄いデザイン。手にした1冊をわざわざ自宅に持ち帰る頻度は、私の場合は10回に1回もありません。雑誌というメディアの上では、手間をかけてひとつのテーマを掘り下げた情報やデザインなど敬遠されてしまうらしい、みんな忙しい生活を送っているのだし…と作り手側のすみっこにいる者としては格好悪いことをつぶやいて悲観したくなります。

しかし、「みちみち」創刊準備号ときたら密度もデザインも志が高すぎて、逆に読みにくいという事態を招いているほど。フリーペーパーには“ほどよい手応え”というものがふさわしいのだな、と気づいた打ち合わせでした。何気なく手渡された無料の雑誌にずっしり手応えがありすぎても、とまどうものなのです。

創刊された1号はそんなとまどいを払拭し、さりげなく品格を感じさせるセンスはそのままに、読みやすい誌面になっていました。

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2007年12月27日 (木)

クリスマスの贈りもの

『カフェの扉を開ける100の理由』を道案内に、全国のカフェをめぐる旅をしていますという読者が、ご自身で書かれた著書とエッセイ集を贈ってくださいました。以前から何度かメールをいただいていたのですが、印刷されたその方の肩書きと年齢に目をとめていささか驚いてしまいました。さる財閥系の会社の副取締役で、私より10歳ばかり年長の方。ご本業の他にエッセイを執筆するなど多彩な活躍をされているようです。

そのような方がなぜカフェをめぐる旅に惹かれるのかと興味をそそられますが、書店で偶然に出会った私の本のページから、カフェの旅が始まったのだそうです。同時に、それまでは紅茶派だったのが突然コーヒー派になった、とも。

『カフェの扉を開ける100の理由』では、都内はもとより北海道、長野、那須・黒磯、神戸、沖縄など全国のカフェを取り上げましたが、それらのカフェをひとつひとつ自分の足で訪ね歩いてカフェのオーナーと会話を交わしたことが、彼のエッセイ集に気持ちのいい文体で綴られていました。

それはまるで、私が空き地に植えた小さな苗木のひとつが、会ったこともない誰かの庭で大切に育てられ、慈しまれ、大きな樹に成長したのを見せていただいたような喜び。彼の手元にある『カフェの扉を開ける100の理由』のページは、各カフェのオーナーに記念に書いてもらったサインで彩られているそう。私が記した小さな物語の上に、その人自身の新しい物語が加えられ、世界で唯一の本に変身しているのです。

年齢を重ねていくにつれ、世界から何かをプレゼントしてもらうことより、自分が世界に何かささやかな楽しいプレゼントができないものだろうか、ということに少しずつ興味が向くようになってきたのですが、またもや大きなプレゼントをいただいてしまいました。いえ、もちろん、いただくのは大好きなのですが!

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2007年11月27日 (火)

『すべての美しい闇のために』

長屋和哉氏は八ヶ岳在住の音楽家であり、同時に、魂に深く沁みいる素晴らしい文章を書くひとでもあります。私は何年もにわたって長屋氏がサイトに綴るエッセイ「Naaga's Voice」に魅せられてきました。

たとえば、長屋氏の友人が焚き火のそばで語った、自身の人生の崩壊と再生の物語。地下鉄のホームで意識を失ったときにあらわれた、幻視のようなヴィジョン。その不可思議なヴィジョンは、長屋氏の言葉を通して読む者の脳にも流れ込んできます。

Naaga's Voiceはメールマガジンでも配信され、私はそのメールの多くを深夜に開きました。そのたびに、遥かな八ヶ岳の暗闇の中でひとつの巨大な鐘が鳴り響くのをイメージしたものです。鐘の振動が夜の闇を震わせながら地表を巡り、その一波がこの空間にも到達して私の魂をこんなにも共振させているのだと。

共振。

土地のキーワードの共通点の多さにも驚かされました。「沖縄よ、波の上で舞え」から綴られはじめた沖縄・久高島、そして吉野、熊野、ハワイ島。私が旅をしたそれらの場所に、長屋氏も地霊に呼び寄せられるようにして旅をしており、太古から彼を待ちうけていた精霊に贈りものを--それは輝かしいものばかりとは限らないようですが--与えられていたからです。

1冊の書物としてまとめられたかたちで、長屋氏の文章をじっくり読みたい。そう切望していたのは、やはり私だけではなかったようです。この11月に春秋社から『すべての美しい闇のために』と題された本が出版されたという嬉しい知らせが飛び込んできました。やるべきことを全部ほったらかしにして読み耽ったのは言うまでもありません。

本にはNaaga's Voiceの中から数編が、より強く精錬され大きな流れを持つかたちとなって収録されています。最後に収められた息をのむような一編『光の川にたどり着くまで』は、私たちの次の一歩を虚空へ、絶対的な暗闇へと誘ってやみません。日常生活の中で踏み出す何気ない一歩が、いきなり不可解な世界の裂け目へと私たちを落下させる瞬間があるのだと。

世界の裂け目の奥に横たわる闇。それはおそらく、光輝く大河となるであろうひとすじの細い源流が生まれる場所。

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2007年11月23日 (金)

ブルータス映画特集号/意志は関係ない

ウディ・アレンがちょこんと座っている黄色い表紙のBRUTUS(12月1日号)に、少しだけ、写真入りで登場しております。ほぼ1番うしろの「M&M」のページ、「MIX&MASHが考える、この16日間でやらなければならいこと」。

編集部から合計30の新刊本や映画や展覧会のリストをいただいて、「この中から好きに5つ選んで、コメントをどうぞ」とのことだったので、ハルキストとしては真っ先に『走ることについて語るときに僕の語ること』をチョイスしました。

100キロ(!)マラソンにも、トライアスロンにも挑んでいる村上春樹。長年にわたり職業的作家を続け、これからも続けていくことを決意している一人の人間が、どのように自分を律し、自分との勝負に勝っていくか。毎日、身体と緻密な対話をすることで見えてくるもの。その地道なトレーニングの積み重ねは、彼自身の「どう生きるか」という姿勢そのもの。どう書くか、どう走るかについて語ることは、要するに生き方を語ることなのです。

最後まで歩かない。どれだけきつくても走り続ける。その意志を支えるものはなんなのでしょう。

昨日、うつぶせになって首筋に肩こり解消の鍼を打たれつつ、「規則正しい早寝早起きの習慣をつけるためにできること」を鍼の先生から教わりました。先生に「意志の弱さでは誰にも負けません……」と告白したら、優しい風貌の先生いわく「意志の問題じゃないんですよ。目標の問題です」

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2007年11月10日 (土)

『東京ランチレボリューション』

Lunchrevo 11月下旬に『東京ランチレボリューション』(東京書籍/オールカラー240ページ/1365円)が発売になります。9人の選者がそれぞれ得意なジャンルのお店のランチについて執筆したもので、私は「カフェ」部門を担当いたしました。

本全体のものすごい情報量はもとより、お店の選択基準や語り口にも各自の個性が表れていてお楽しみいただけるのではないかと思います。日々のランチ店選択にお悩みのかたは、ぜひ通勤用バッグの中に1冊どうぞ!

以下はプレスリリースより。

“食の各分野の達人たちが厳選した、東京のランチガイドの決定版! それぞれの食分野で確固たるポジションを確立した、“食”の達人たちがここに集結。現在の東京ランチを語る上でこれ以上はない豪華メンバーが自信を持っておすすめするお店ばかりを厳選し、カラー写真とともにご紹介。これ1冊で毎日のお昼ごはんが変わる!  東京ランチ革命。”

編集部によれば「11月23日からの三連休には確実に書店に並びます」とのこと。お近くの書店で見かけたらお手にとってみてくださいね。100冊以上入荷してくださっている都内の主な書店は次の通りです。

○三省堂書店 有楽町店
○丸善 本店(丸の内オアゾ内)および日本橋店
○旭屋書店 本店(銀座)
○リブロ 池袋店 など

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2007年11月 4日 (日)

書店に並びました~『本のお茶』

Honcha

“茶道の教科書ではない岡倉天心”、“21世紀のカフェに座って味わう岡倉天心の魂”をめざした『本のお茶~カフェスタイル岡倉天心』(抄訳・文=川口葉子、写真=藤田一咲、企画編集=三枝克之、角川書店 \1600)が書店に並び始めました。

表紙の写真は、おわかりいただけるでしょうか、藤田一咲さんが撮影なさった、抹茶カプチーノ版・タオの陰陽マーク(太極図)! タオイスト天心は、茶の湯の精神とともにタオの精神も濃厚にこの本に盛り込んだのです。

天心の英文を訳していると、息をのむような文章にぶつかります。たとえばこんな一文。

AEons were but moments--Nirvana always within grasp.
 永遠はただの一瞬にすぎず、
 涅槃(ニルヴァーナ)はつねに手の中にあります。

スパークしているのです。100年前に綴られた1冊の本の中で、こういう文章がそこかしこに。天心の閃光に目のくらむような思いをしながら、原稿に取り組みました。

自分の本が出るときは、書店のどんなジャンルの棚に置いていただけるのだろうと、いつも期待と不安のないまぜになった気持ちになります。アトレ恵比寿5Fの有隣堂書店では、「茶道」の棚に2列ぶん置いてくださっていました。

帯の推薦文は、演出家の宮本亜門さんが寄せてくださいました。宮本亜門さんがニューヨーク滞在中のため、本の見本は海を渡って亜門さんのもとに届けられたのですが、そんなやりとりも『本のお茶』にふさわしく思われます。岡倉天心が英語で綴った『THE BOOK OF TEA(茶の本)』は、ニューヨークの出版社から出版されたのです。欧米の人々に日本のお茶の心をひろく知らしめたのは、天心の気魄のこもったこの1冊でした。

ミッドセンチュリーモダンのインテリアと茶室の共通点に興味を抱いている人、お茶の時間ってどういう意味を持つのだろう……と、喫茶の本質に目を向けてみたい人にもおすすめの『本のお茶』。天心の文章を“先生のお言葉”として押しいただくのではなく、たまにはカフェで同じテーブルを囲んで、お茶を飲みながら親しく話を交わすようにしてページをめくるのもいいとは思いませんか。

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2007年10月 5日 (金)

『spring流おしゃれレシピ130』増刷御礼

Spring130_2月刊ファッション誌スプリングで、毎月「カフェに教わるおいしいレシピ」と題した連載をしています。

8月25日に発売したムック『spring流おしゃれレシピ』は、この連載をまとめたものに、新たにたくさんのカフェに教わったレシピを追加した1冊。この夏はムック作りのために、編集者さんもカメラマンの方々も私も連日、炎天下の取材でよろよろしておりました。

取材の時間割を具体的に目に見えるように変換するなら、「四畳半一間にサザエさん一家が生活」、という過密なスケジュール。
そのために、ひとつのカフェから「明日○○時に取材を受けるお約束だったのですが、お客さまの予約を受けてしまったので他の日にしてください」などという電話が急にかかってくると、たいへん困ったことに。それでも、もうそんなトラブルにはすっかり慣れてしまって、落ちついて対処している自分を少しだけほめました。

発行部数を聞いたときには「そんなに刷っちゃって大丈夫なのですか~」と青ざめましたが、なんと、売れ行き好調のため増刷が決定したと、本日編集者さんからお電話が。お買いあげくださった皆さま、そして取材にご協力くださったカフェの皆さま、本当にどうもありがとうございました。 ▼ムックの詳細はこちら。

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