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2015年9月25日 (金)

『最高においしいパンの食べ方』 菅井悟郎 (sens et sens)

Sens_2

白い聖域、sens et sens(サンス・エ・サンス)

店主の菅井悟郎さんが著書『最高においしいパンの食べ方』(産業編集センター)を出版されました。

菅井さんが作るパンや焼き菓子を食べるのは、それが日常のものであるにもかかわらず、ちょっと特別な体験です。何を意図して作られているかが、味や香りや食感を通してクリアかつ繊細に伝わってくるのです。

それはまるで一皿の上で、言語を介さずに交わされる会話。

本書で紹介されているのは、サンドウィッチ、タルティーヌ、ケーク・サレ、キッシュのレシピ、そして「パンに合うコーヒー」を安定して抽出する方法。読めば、あの味はこんなふうに作られているのだと納得することができます。

とりわけ、ああそうか!と思ったのが「基本哲学8か条」のこのふたつでした。

 5. 作業の意味を理解してから、行動する

 6. 確信をもってつくる

東京カフェの最高のひと皿』の中でsens et sensをご紹介するための取材を通して、私は菅井さんに何度となく「なぜ」と質問しました。菅井さんの答えはいつも明快で、そこにたどりつくまでに熟考と実験が重ねられていることを感じさせました。

すべての作業に明快な理由があり、こうすればこんな結果が生まれるという確信がある。そのゆるぎない姿勢を貫くことが、sens et sensの研ぎ澄まされたおいしさを支えています。

数値と記述は厳密。しかし、最後のページで菅井さんは「レシピはあくまでも目安であり、常に変動すべきものだと考えています」と綴っています。今日の気温、今日の湿度に合わせたおいしいパンの食べ方、コーヒーの淹れ方。

この秋はじめての金木犀が香ったあとで、雨が降りしきった日。さて、この素敵な本を見ながら、どんなふうにパンとコーヒーを作りましょうか。

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