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2013年9月11日 (水)

料理された童話の旅・後編

再び橋を渡り、坂を上がってたどりついた旅の終着点は、ねじまき雲……いいえ、第三話『花豆の煮えるまで』の舞台、山奥の小さな温泉宿でした。

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私たちは入口から室内に進みながら、壁や出窓のそこかしこに綴られた物語の導入部を読んでいきます。

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物語の続きは、丁寧に綴じられた冊子のなか。テーブルの上にはつややかに炊かれた花豆と珈琲。

花豆の想像を超えて深みのある味わいと、じっくりネルドリップされた珈琲の組み合わせの絶妙なこと! イエメン・アニシは内田牧さん、メキシコ・マヤビニックはネジさんこと長沼慎吾さんの焙煎です。

いつもより深煎りにしたというメキシコ・マヤビニックの風味のなかには、思わず「あ」と思うほど際立った要素があって、豆を購入して自宅でも淹れてみたのですが、あれは内田牧さんのドリップの技とネジさんの豆の化学反応でのみ起きる魔法なのか、うまく再現することができませんでした。

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安房直子の稀有な作品世界を全身で味わいながら再発見する旅は、青梅の緑濃い風景のなかに、別世界への透明な扉が無数に開いたり閉じたりしているようなイメージをもたらす、本当に豊かなものでした。東山さんはじめ、『料理された童話の旅』をつくりあげた方々に感謝を。

また、偶然にも、『東京カフェ散歩』でご紹介させていただいた小さくて秀逸なカフェ、いずん堂のオーナーの奥さまにお目にかかるという幸運にも恵まれました。

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旅を終えて現実の青梅駅のホームに戻るころには、私の頭の中は冷たいビールのことでいっぱい。新宿駅で途中下車してベルクに駆け込み、アカボシビールを飲みながら隣の青年の「三角食べ」ならぬ「三角飲み」にカルチャーショックを受けたのは、Twitterでご報告した通りです。

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余談。幼いころ、『泣いた赤おに』という童話にせつなくて苦しいほどの涙をこぼした記憶が残っているのですが、この日のねじまき雲には、東山佳永さんの手でつくられた赤おにがいました。なぜかネジさんにに似ているような。

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