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2013年8月15日 (木)

大坊珈琲店の閉店

C1

3日間の倉敷~岡山旅行から東京に帰ってくると同時に、大坊珈琲店からお知らせの葉書が届きました。

   「当ビル取り壊しのため、十二月にて大坊珈琲店は閉店致します。

   1975年の開店以来、37年間、スタイルを変えずに
   続けてこられたのは、偏に皆様のご支援の賜物です。
   ここに改めて心よりお礼申し上げます」

…と書かれており、「今後のことは今のところ未定です」。

頭に鉄板が落下したような衝撃でした。たしかに、青山通りにあのような古い小さなビルが残っていることじたいが珍しかったのかもしれません。移転して新店舗でオープンなさるのかもしれないし、そうではないのかもしれません。

東京に大坊珈琲店があり、尊敬できるマスターが言葉少なに、淡々とネルドリップに集中していらっしゃることは、どこかで確実に私の心の支えになっていたのです。どれほど東京が変貌しようと、大坊珈琲店だけは10年後もあの場所に存在していてくれるものと信じきって疑いませんでした。

いちばん最初に書いた本『東京カフェマニア』にはじまり、上梓した本には何度となく大坊珈琲店とマスターについて書かせていただきました。『東京の喫茶店~琥珀色のしずく77滴』には、念願の大坊マスターご自身によるエッセイも寄稿していただきました。

閉店の12月までに、あと何回、大坊珈琲店でコーヒーを飲めるでしょうか。私の自慢話のひとつは「90年代に大坊珈琲店で、村上春樹と夫人が二人で珈琲を召し上がっていらっしゃる場面に居合わせた」ことなのですが、その自慢がいっそう貴重なものになってしまいそうです…。

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