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2009年10月27日 (火)

大山祇(オオヤマツミ)神社奇譚

数年前、四大元素の「火」をテーマに旅をしていたときのことです。

時空を越えて旅をする古典的SFでは、時間旅行者が過去にさかのぼって昔の自分自身に出会うと世界が崩壊してしまう、というストーリー群があったような気がするのですが、この旅を思いだすたびに、それと似たできごとではなかったかと思えてならないのです。

その小さな事件…というほどのこともない事件は、「火」というキーワードに呼ばれて、瀬戸内海の島々をひとりで旅していた途上で起こりました。小さなレンタカーでしまなみ街道を渡り、大三島に到着したら、とつぜん原因不明の強いめまいと吐き気に見舞われたのです。みるみるうちに全身から力が抜けてしまい、立っているのがひと苦労。見まわせば、島の風景もどことなく奇妙に歪んでいるようでした。

予約していた旅館に到着し、部屋でビールと夕食を堪能(どんなに具合が悪くても、ごはんとお酒は欠かさない私…)したあとは、いつものようにワインに移行する余裕もなく、激しいめまいとともにお布団に倒れ込みました。

その翌朝には、嘘のようにすっきりと体調回復。朝食どきの仲居さんとの会話によって、島の風景が妙なのは島いちばんの名所、大山祇神社が鎮座する山が数日前の山火事で焼けてしまったせいと判明しました。山肌の半分が赤黒く変わっていたのですから、視界に違和感があったはずです。おまけに以前にもこの山は、放火が疑われる山火事があったといいます。

朝食の大広間には、某TV局のスタッフも居合わせていて、旅館の女将さんにむかって、山火事を撮影したはずの映像がどうしたことか何ひとつ映っていないので、もう一度撮り直したい、火事の目撃者として出演してください…と怪談じみたことを話していました。

それでは、昨晩いきなり具合が悪くなったのは、山火事という異常事態の名残りの空気に反応してしまったのだろうか…などと考えつつ、おっかなびっくり参拝した大山祇神社。国宝が多数陳列されている宝物館が目当てでした。

大山祇の神さまは日本総鎮守として、全国の山の神、海の神のお父さんみたいな位置づけにあり、また戦いやお酒の神でもあるらしく、源義経、源頼朝ら多くの武将が武運長久を祈って奉納した美しい鎧などが山もりに展示されていました。

この旅の印象は強烈で、「大山祇」とも「大山積」とも、あるいは「大山津見」などとも記されるオオヤマツミ/オオヤマズミの神の名前は記憶に深く刻み込まれたわけですが、ずいぶんあとになって、ふと自分の産土神を調べてみたら、なんとこのオオヤマツミの神さまでした。なるほど、ご縁があったわけです。

ひとたび鍵に気がつくと、次々につながっていくのがご縁というもの。2年ほど前のことでしょうか、丸善の売り場に「日本の神様カード」なる珍しいオラクルカードが並んでいるのをみつけて、見本の48枚のカードを手にとり、なにげなく「私にご縁の深い神さまは誰でしょう?」と言いながらシャッフルして1枚をひいたら、出てきたのはオオヤマツミの神でした!

なぜ今ごろこんなことを書いたかと申しますと、今日、書店でこの「日本の神様カード」の英語版が出ているのをみかけたのです。外国の人々にとっても興味深いオラクルなんでしょうね、と思いつつ48枚のカードを手にとって、「現在の私にご縁の深い神さまはいるかしら?」と問いかけながらシャッフルしたら…。

私の手がどのカードを引き当てたか、書かなくてもわかりますね!

あまりにおもしろかったのでオオヤマツミの神話について調べてみたのですが、謎だらけの神さまのようですね。確実なのは木花咲耶姫のお父さんだ、というあたりでしょうか。

旅の途中で突然倒れ込むように具合が悪くなったのはこれまでのところ2回だけで、どうも「当たり」の土地に遭遇すると、そんな強い反応が起きるような気がするのです。1度はこの大三島、もう1度はハワイ島でホノカアという小さな町を訪れたときのことでした。

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