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2009年7月31日 (金)

モンキアゲハの夏

7月終わりの伊豆大島は、“蝶の島”になりかけていました。数年前に東京23区内でも美しいマリンブルーのアオスジアゲハがたくさん舞った夏がありましたが、今年の大島もそんな蝶の当たり年なのでしょう。

庭の花々のまわりには、アオスジアゲハと、漆黒の羽根に白紋が印象的な名前のわからない蝶がたくさん飛び交っており、都内に戻ってからたまった仕事をよそにインターネットで調べたところでは、どうやら「モンキアゲハ」の雄たち。

Ageha_2 大島で飛んでいたのは、写真よりも紋が丸くて、あたかも家紋入りの礼服を着ているように見える蝶だったのですが、「モンキアゲハは赤い花を好む」との記述もあり、たしかに真っ赤なハイビスカスの花から花へと飛びまわっていたので、モンキアゲハなのでしょう。

義父は毎日、お気に入りの籐椅子に身体をのばして、長いこと静かに庭を眺めています。言葉が不自由になり、本も読まず、新しいものごとに興味を持つこともなく、なにかをつくったり生み出したりもせず。

それで生きていて楽しいと言えるのだろうかと、不遜なことを考えたりしたのですが、先日、宮田さんに「お義父さんは精神性が高い状態」と指摘されて、気がつくことがたくさんありました。
あくせく吸収したり生産したりせず、大小の欲望からも自由になって、ひたむきに息を吸って吐くこと…生きることそのものを全身で甘受できることは、ひとつの理想の状態なのかもしれません。おとうさん、いまなにをしているのですかと尋ねて、もし口が自由に動くなら、いま、生きることをしている、と答えてくれそうな気がします。

5日間、島に滞在していても、島一番のカフェZENには一度しか行けず、海にも両足をひたした程度でしたが、信号がひとつしかない島ののんびりした空気は、まだ私を取り巻いているようです。それじゃ困るんだけど!

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