映画『おいしいコーヒーの真実』、断絶ということ
UPLINKからご連絡をいただき、雑誌の取材の帰りに、京橋にある映画美術学校で『おいしいコーヒーの真実』の試写を観てまいりました。
「毎日の1杯から知る、地球の裏側。」とサブタイトルのついたこのドキュメンタリーは、コーヒー発祥の地エチオピアで貧困にあえぎながらコーヒーを作る人々と、なんとかして彼らを救おうと、フェアトレード・コーヒーへの理解を求めて西欧諸国を奔走するタデッセ・メスケラ氏の姿を追います。
コーヒー生産と取引にまつわる根深い搾取の構造については、これまでにも何冊かの本を読んでおおよその事情は理解しているつもりでしたが、映像の訴求力はより直裁に人々の表情を伝えてきます。
何よりも衝撃を受けたのは、スクリーンの中で淡々と切り替わる生産国と消費国の風景の落差でした。その両者の、徹底的な断絶。
コーヒー豆は、たしかにエチオピアの農民たちの埃まみれの手で作られたはずなのに、イタリアのバールで、illyのオフィスで、スターバックスの店内で、あるいはシアトルのバリスタ・チャンピオンシップ会場で人々がそれを手にするとき、あの絶望的な労働に従事する人々の姿は背景からきれいさっぱり消え失せ、ひとかけらも残っていないのです。まるで焙煎されるときに不純物として除去されてしまったみたいに。
映画は5月31日(土)から渋谷アップリンクXでロードショー開始。おいしいコーヒーやカプチーノを愛する人々に、ぜひ観ていただけたらと思います。日々、私たちが無造作に口にしている1杯の中になにが溶けこんでいるか、いやでも気づいてしまうでしょう。
映画の公開日が近づいたら、また新しい情報などお知らせします。
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受信: 2008年3月 9日 (日) 00時44分




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