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2008年3月 4日 (火)

BOULANGERIE JIN(ブーランジェリー・ジン)…真狩村(北海道)

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羽田空港から札幌・新千歳空港に到着すると、空気は快い水気をふくんだ冷たさ。迎えに来ていただいた地元の方の車に乗りこみ、一路、真狩村へ。時おり粉雪が舞うなか、コンフィチュールと石釜パンを目当てに、無彩色の空と無彩色の大地の間をひた走ります。

「このために東京からはるばる来るなんて、ある意味、頭がおかしい人たちだよね(笑)」と、発案者Tさんがみずからあきれていらっしゃいましたが、私は賢く生きることにはいまひとつ興味が持てないので、きっとこれからもささやかに酔狂な旅をすることでしょう。Tさんはさらに大胆な旅をすることでしょう。

Tさんが以前ウィンザーホテル洞爺リゾート&スパに滞在した折に、ホテルで教えてもらったというブーランジェリーJIN。Tさんは「薪で焼いたクロワッサンなら、JINが日本で一番おいしい!」と断言します。

そのJINの場所ですが、村の有名レストラン「マッカリーナ」からそれほど遠くはない、という以外に正確な住所がわかりません。真狩村の「道の駅」で訊ねると、村の人が「それは真狩村でいちばんわかりにくい店です」と教えてくれました。予想通り、センスの良い看板を見落として一度通り過ぎてしまい、車をUターンさせて雪の中に看板をみつけました。

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看板のたたずまいが、小さな名店であることを告げています。その先に見えているのは、情趣ある木造の建物と、壁に薪を積み上げた小屋。もうすでにおいしい、と言い合いながらお店の扉を開け、あたたかなパンの香りに包まれました。

以前マッカリーナや、パンのおいしさで知られるウィンザーホテル洞爺の「オテル・ド・カイザー」で働いていらしたというご主人が薪釜で焼くパンの数々。棚には大きな丸い田舎パンをはじめとするハードタイプのパンが4~5種類、クロワッサンが3種類、カランツ入りのかぼちゃのパンなど3~4種類並んでいました。

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Tさんはまずクロワッサンを1個(120円)購入するなり、雪の中に飛びだしていって完食。「世界一うまい!」と言いながら戻ってきました。その場ですぐに食べる臨場感は、おいしいものをいっそうおいしくします。しっかりと手応えのあるクロワッサン。つやのある両端はかりかりで、かじると薄い皮が香ばしくほろんとはがれ、しっとりした中身を噛みしめるたびに塩気と甘みが微妙に絡みあいます。

私はクロワッサンを3つ、アーモンドクロワッサン(180円)を1つ確保してからお店のかたにおすすめを尋ね、「やはりこれですね」という田舎パン(1個1000円、ハーフサイズ500円)を味見させていただきました。ハードタイプ愛好家の私のような人間には、表面のこんがり香るガリガリと、中身のほのかに酸味のあるもちもちがたまりません。

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クロワッサン、田舎パンのほかに購入したのは、「ドライフルーツのパン」(ハーフ400円)、赤ワインと合わせたい「クルミといちじくのパン」(ハーフ400円)。いずれも重たくなりすぎず、食べやすい風味。 月ごとに季節のお菓子も作られていて、12月はシュトーレン、1月はガレット・デ・ロワ、2月はチョコレート・パウンドケーキが登場していました。

パンへの誠実な姿勢と、真狩村で働き、真狩村を楽しい場所にしようという意志が伝わってくるブーランジェリーJIN。真狩村で収穫された小麦粉は、この一帯の小麦粉とひとまとめに集められて販売されるそうですが、JINのご主人たちは真狩村産の小麦粉にこだわって使いたいと働きかけ、昨年、スペシャルな小麦粉が誕生したそうです。

BOULANGERIE JIN(ブーランジェリー・ジン)
北海道虻田郡真狩村桜川45-8
【TEL】 0136-45-2773
【OPEN】 9:00~18:00
【定休日】 火・水

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コメント

いっそ「賢くない人たちのための北海道ツアー」でも企画して頂きたいところです。
私もハードタイプのパンが好きですが、いかんせん、歯のかぶせ物が割れてしまい、しばらくは軟弱にコンフィチュールの大人食べで我慢することにします。
・・・一体どこに我慢があるのか、自分でも分かりませんが。

食べ物に関するセンスの良さは、その人の血となり肉となり、生活の全てに顕れるものなのでしょうか。それとも大事に生きていく姿勢が素敵な食べ物を産むのでしょうか?
どちらにしても、美味しそう・・・の涎に変わりはありません。

投稿: Miu | 2008年3月 7日 (金) 09時25分

コンフィチュールの“大人食べ”……そういう言い方もあるのですね(笑)

「賢くない人たちのための北海道ツアー」が実現したら、素敵にとんでもないことになりそうですね。なにしろ賢くない人たちですから、おいしそうな匂いにつられて、てんでばらばら、その場の思いつきと胃袋の具合で東へ西へ。

じつはこの北海道行きでも、2日目は札幌市内のカフェに何件か立ち寄る予定だったのに、当日のお昼前に突然の思いつきで、カレーのおいしいカフェのために小樽まで突っ走ることになりました。
だれも「帰りの飛行機の時間が危ないからやめよう」と止めたりしないのが、いかにも賢くない人たちの集団らしかったです…。

投稿: 川口葉子 | 2008年3月 7日 (金) 21時43分

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