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2008年2月19日 (火)

粉焼き上手はリカバリー上手

同志が1名増えて女性5名になった「ほそぼその会」。メンバーがひとりで立ち上げた小さな出版社から「ラジオピープル・ブックス」シリーズが発行されたお祝いのため、スペシャルゲストに親切なもんじゃ奉行をお迎えして下町の有名店に出かけました。お奉行さまの背中に、カルガモのヒナのようにくっついて。

ほそぼその会とは、世の中に流通している勝ち負け・経済優先の価値観ではなく、自分のものさしにしたがってほそぼそと元気に生きていこうとする人々の、だからといってなにをするわけでもない集まりです。それぞれが自分の道を自分の歩調でほそぼそと元気に歩んでいる姿を見られれば幸せ、というひととき。

お奉行さまはもんじゃ的に由緒正しい月島の生まれ。幼年時代に、銭湯でひと風呂浴びた父親がもんじゃ屋さんに直行し、冷たいビールともんじゃで至福のひとときを過ごすのを眺めていたという記憶をお持ちでした。

Monjaその彼が鮮やかな手さばきで進行してくれたフルコースは以下の通り。
(1) 前菜: もんじゃ
(2) プリモ・ピアット(第一の皿): お好み焼き
(3) セコンド・ピアット(第二の皿): 鉄板焼き
(4) 主菜: もんじゃ
(5) ドルチェ: あんこ巻き

高度に洗練されたコース内容です。この達人的フルコースをひとことで言えば、要するにすべてが同じソース味!
途中、隣のテーブルのあわて者が熱い鉄板の上に生ビールをぶちまけ、盛大なジュージュー音とともにお店中にお酒の匂いを漂わせて、香りのアクセントをつけてくれました。

お奉行さまの迷いのない手さばきをまじまじと見つめていたおかげで、「粉焼き上手はリカバリー上手」という真理を発見しました。もんじゃ焼きであれお好み焼きであれ、粉ものを焼くのが上手なひとは、焼いている途中で作品が不恰好になりかけることがあっても、さりげなく修正して最後にはきちんとした完成形にもっていけるのですね。

* * *

ラジオピープル・ブックスの扉には、「雨は懐かしい友人を連れてくる」という言葉が書かれているのだそうです。(「そうです」というのは、いかにもほそぼその会らしく商売下手な彼女が、その場で私たちに売ってくれればいいものを、1冊しか持参していなかったため)

雨は懐かしい友人を連れてくる--そのフレーズは、静かにあたたかく胸に沁みました。春の明るい薄緑色の雨が降る日に、私は懐かしい誰に会いたいだろうかと考えてみたりします。そして、ラジオピープル・ブックスから誕生した本の著者のもとには、本当に懐かしい友人からの連絡が次々に舞いこんでいるのだそうです。

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コメント

雨は懐かしい友人を連れてくる、と読んで思い出したのは、月島の商店街の雨の景色でした(笑)
以前に勤め先の事務所が月島にあり、スーツ姿のおじさま方がランチにもんじゃを焼いているのを初めて見た時には、まじまじと見入ってしまいました。
今はマンションも出来てかなり様変わりしたようですね。

月島と言えば、以前にサマンサさんがご紹介されていたCafe Mielもいつの間にか閉店されていて、残念でした。

投稿: Miu | 2008年2月22日 (金) 09時28分

雨の月島の商店街…と聞くとしっとりした下町情緒を想像しますが、実際にはもんじゃ屋さんの煙とソースの香りが湿気でこもって、狭い路地いっぱいにもんじゃの匂いがたちこめているような気もします。
Cafe Miel、良いお店だったのに残念ですね。
じつはこの日も、もんじゃのあとでコーヒーを飲みましょうといってカフェや喫茶店を探したのですが、みつけることができませんでした。月島はカフェ界の鬼門なのでしょうか?!

投稿: 川口葉子 | 2008年2月22日 (金) 21時33分

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