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2008年2月26日 (火)

テラ・インコグニタ

昨年、村上春樹の『走ることについて語るときに僕の語ること』を夫に貸してあげたところ、作家の走りに刺激を受けた彼は猛然と夜のランニングを始めました。(寒くなったらあっけなく挫折したようですが)
なんて影響されやすいの、と笑って見ていた私ですが、なぜかやっぱりジョギングを始めることにしました。朝の多摩川土手を桜のつぼみを観察しながらジョギング。良いプランです。

念頭にあったのはテラ・インコグニタ--未知の領域。私は恩田陸の『夜のピクニック』のモデルとなった高校の出身で、在校生のときに一昼夜かけて70km以上を歩いたり走ったりした体験を持っています。生まれて初めて、疲れきった身体で暗闇の中を走りつづけ、でも頭は夜明け前の寒さのせいか不思議に冴えわたり--そして目にした、深い日の出の色。
年齢を重ねてきた身体に、その70kmの体験の先にあるもの、未知の領域を体験させてやりたくなったのです。

街を走る人間はシューズだけはしっかりしたものを選ばないと膝をいためてしまう、というのでスポーツシューズ専門店に出かけました。しかし、あまりにもたくさんのメーカー、たくさんの機能性。どれが自分に適しているのかよくわかりません。

店員さんに「今までまったく走ったことがない」と相談すると、クッション性を重視して、「あとは足の形で選びましょう。メーカーによって幅が少しずつ違います」と、両足の長さと幅を測ってくれました。私の場合は足幅がやや細めなので、2つのメーカーの普通幅と細身幅を履いてみて、結局普通幅に決定。MIZUNOのウエーブインスパイアです。

購入して1週間。新品のシューズの走り心地はと申しますと、ご想像の通り、まだ走っていません。『屋上喫茶階』の校正作業は急を要するし、なにしろ外は寒いんだもの。

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98 本日のお買いもの」カテゴリの記事

コメント

桜のつぼみを観察しながらのジョギング、いいですね。
NHKでドラマ化もされている佐藤多佳子の『一瞬の風になれ』(リレーだから中距離?)、そして三浦しをんの『風が強く吹いている』(箱根駅伝の話なので、長距離)と、立て続けに陸上系小説を読んで、走ることへのモチベーションが高まっているところです。
ただ、それを「自分が走る」という「行動」に移すのには、大きな決意が必要だなと実感しております。wobbly

投稿: erizo | 2008年2月26日 (火) 22時44分

はじめまして。いつも楽しく拝見しています。川口さんの言葉って、音楽のように心地よいのです。

今日はPCの前で、ふふふっ・・・と笑みがこぼれてしまったので思わずコメントを書いています。
私も最近新しいランニングシューズを購入しました。村上春樹さんの本を読んで(笑)。しかし、なかなかシューズが汚れません。やはり北カリフォルニアも寒いのです(笑)。

投稿: カリフォルニアのゆっこ | 2008年2月27日 (水) 04時17分

あ、『風が強く吹いている』は未読でした。『一瞬の風になれ』はいま、フジテレビのスペシャル枠でも4夜連続放送中ですね。こうしてみると、陸上小説というジャンルは決して少なくないのでしょうか。共通のキーワードは「風」?
しかしerizaさんのご指摘の通り、読むのと走るのとの間には、やはりしろうとには乗り越えるのが難しい壁があり…(笑)

海のむこうのカリフォルニアでも、私と同じ動機でランニングシューズを購入し、同じポイントでつまづいた方がいらっしゃるようです。走らないのを寒さのせいにしていますが、原因の半分は、怠けもののせいですよね(笑)
ゆっこさん、サムガリータ・ランナーズクラブでも作りましょうか。暖かくなったら各自トレーニングに励みましょう。

投稿: 川口葉子 | 2008年2月27日 (水) 10時57分

TBさせていただきました。

マラソンランナーとベストセラー作家。
この二つ関係で、より著者を理解できたように思います。

投稿: タウム | 2008年3月 1日 (土) 17時33分

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