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2007年12月 5日 (水)

三木聡監督の映画ではいつも不気味な珈琲が淹れられている

映画の中に登場するお料理のシーンや食べものを買うシーン、そしてコーヒーを淹れるシーンがたいへん好きです。

世界でいちばんまずそうなコーヒーが淹れられていたのは、『時効警察』以来、マイ・フェイヴァリットになった三木聡監督の第一回監督作品『ダメジン』。だめな人々のだめなコーヒー。笹野高史のむさくるしい家のお風呂場で淹れられるそれは、すさまじく不気味なしろものでした。お世辞にも清潔とは言いがたい浴槽に大きな袋をひたして煮出す、浴槽いっぱいの泥水のようなコーヒー。底にナマズさえ住んでいそうな感じです。……監督はどうしてそんなものを思いつくんでしょう!

転々』の中では、広田レオナが見ているだけで眉間に激しい皺が寄るコーヒーを淹れてくれます。ダメジン・コーヒーと転々コーヒー。飲んだら確実に具合が悪くなるであろうという点では甲乙つけがたい不気味さです。

三木聡監督作品の中のオダギリジョーは、人間の「リアルな喜怒哀楽と言われているもの」を、離れたところからぽつねんと眺めて少し驚いているようなたたずまいで、私には好もしく思われます。喜びや悲しみや怒り、そしてそれらを表現することが、どれだけ本当なのかと心の奥底で疑っているようなたたずまい。

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