2010年2月 2日 (火)

『テルマエ・ロマエ』 ヤマザキマリ

Romaeブックカフェ取材中に、店主に教えていただいた漫画『テルマエ・ロマエ』。

「古代ローマの公衆浴場の底が、現代日本の銭湯の底とつながっていて、古代ローマ人の青年が東京にタイムスリップしてきては悩みを解決する話」

そう説明されただけで笑ってしまいました。この事実が、テルマエ・ロマエのアイディアのばかばかしい秀逸さを証明しているようです。

取材終了後に、カフェの小さな椅子に座って読みふけりました。店主のコメント通り「べたな笑い」ではあるのですが、それが逆に心地よくて。
古代ローマ人の主人公が、銭湯の壁に描かれた富士山をヴェスビオス火山と間違えて感動するあたりから、すっかりひきこまれてしまいました。

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2010年1月31日 (日)

剣岳の稜線を歩く人の珈琲

Coffee2

剣岳の稜線を歩く人。
その人の淹れる珈琲。
真夜中の森のように、苦さはどこまでも深く沈んでいく。
森の最奥に、静まりかえった湖がある。
湖面に映る星々の幽かな光のような、甘さ。

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2010年1月26日 (火)

いきなり佳境

Snapshot2

打ち合わせをしたカフェで、おいしいスイーツに心癒されました。

新しい本の制作が本格始動してから、いきなり佳境、すなわちピンチになってしまいました。毎月4本以上の記事を書くルールのAll About[カフェ]が、今月はまだ1本しか書けていません。あれもやらねば、これもやらねば。そしてまさか、よりによって確定申告の時期?!

どうか当分のあいだ、私に「おいしいお店があるから、ごはん食べに行きましょう」という声をかけないでください。しくしく。いま「とうぶん」と入力したら真っ先に糖分と変換されました。しくしく。

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2010年1月19日 (火)

おいしい珈琲を飲みました

Coffee

中目黒でおいしい珈琲を飲みました。緻密な点滴のわざ。受け継がれてゆくもの。進化するもの。さまざまな属性の中から、自分が見いだした最良の要素を抽出しようとする気持ち。

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2010年1月16日 (土)

ピーターラビットとわたし

Peterrabbit

取材先のカフェの前を通りかかった親子が、ふと、店先の古本カゴの前で足をとめました。お父さんが手に取ったのはピーターラビット。二人の姿があんまり可愛いので、撮らせていただきました。

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2010年1月14日 (木)

21日間つづける秘訣

昨年末にタオの先生のもとで、あるエクササイズを習いました。自宅でこのエクササイズを21日間つづけてみなさい、と先生。21日間つづければ、それは習慣として身につくからと。

この21日間習慣説というのはあちこちで耳にするものですが、タオの先生が素敵なのはその次の言葉。

「これを21日間つづけようと思うと面倒な義務になってしまうから、21日間しかできないと思いなさい。1日目、2日目と数えていく方法では、やれやれ、まだやっと3日目だと感じてしまうけれど、あと20日しかできない、あと19日、あと18日、あと17日しかできない…と逆から数えていくと、エクササイズが愛おしくなってくるよ」

いいでしょう? しかし、これにはさらに奥深い続きがありました。21日間続けられたら、次は49日間に挑戦しようと先生はおっしゃいました。でも、49日間を達成したら、そこでいったんやめなさいと。

「つづけることにこだわると、それが執着になってしまう」

執着。それはタオの精神から最もかけ離れたことかもしれません。

今日こんなことを書いたのは、奇しくも先ほど、あるカフェのオーナーが同じことをおっしゃったから。ここに詳しくは書けないけれど、人の想念は深く、美しい望みに満ちて。暗闇があるからこそ、星々も輝いて。

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2010年1月 4日 (月)

祇園にしむら(京都)

昨年暮れに家族4人で訪れた祇園にしむら。
予約したのが3日前だったせいか、あるいはミシュラン京都版で星を獲得した影響も手伝ってか、気取らない小さなカウンター席はすでに満席。こじんまりした上がり口には先客たちの厚手のコートや手荷物がぎっしり並んでいて、私たちは2階のお座敷に通されました。

床の間には可憐な椿のつぼみ。お品書きはおまかせの懐石コースのみで、伝統的な日本料理に柔軟な新機軸を取り入れたお料理…と聞いていたのですが、あっと驚かせるような派手な趣向ではなく、柚子がほんのり香る白胡麻豆腐のつきだしからスタートして、いちごと洋梨の上にクリームと白ワインのジュレをのせた水物まで、至極真っ当なおいしさを楽しませていただきました。

うつわがまた、良いものを使っておられるのです。翌晩訪れた某カフェで小耳にはさんだところによれば、祇園にしむら店主のお父さまがいろいろと集めていらしたのだとか。

Nishimura_03

祇園にしむらのスペシャリテ、脂ののった厚い鯖寿司。なんとも上品に仕上げられた旨み。千枚漬けで包んであるのは秋冬だけのお楽しみなのだそう。

(念願かなってコンパクトデジタルカメラだけの身軽な旅支度だったので、きれいな写真は期待しないでくださいね、ごめんなさい)

Nishimura_02
Nishimura_01

抑制の効いたお椀に、控えめな矜恃のようなものを感じました。だしが声高に主張するのではなくて、京都らしく柔らかにまとめられた一椀。ビールと日本酒をいただいて、お会計は1人2万円ほど。

決して敷居の高くないお店ですから、仲居さんたちの接客はカジュアルなものでしたが、帰りがけにはご主人と女将さんが大変丁重に、私たちが小路の角を曲がるまでお見送りしてくれました。

祇園にしむら
【住所】京都市東山区祇園町南側570-160
【TEL】 075-525-2727
【OPEN】17:00~21:00
【CLOSE】日曜日

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2010年1月 3日 (日)

快晴暴風

Oshima
2010年元旦
快晴、暴風
伊豆大島・元町港の桟橋は波飛沫の下!

新年の空気はとぎ澄まされて、風のなかに薄い銀粉のような未知の粒子が渦巻いているのを感じます。明日がもはや今日の続きではないような、奇妙な予感。きのうまで通用していたルールを引き延ばしても、どうにもならないような。

京都から大島へとめまぐるしい年末年始を過ごし、高速艇で東京に戻ってまいりました。

大島では冴えざえと晴れた空の下、強風が吹き荒れて、チケットを取ってあった帰りの飛行機が欠航。急遽、船で帰ることにしたのですが、1時間ばかり時間の余裕ができた私たちがとった行動は、「ではでは」とか「まあまあ」とか言いながらワインのボトルをからにすること。

船のタラップをのぼりながら青ざめました。波が高く、タラップそのものが大揺れ状態。海が荒れていると知りながら、直前にワインなんか飲むんじゃありませんでした…。よろめきつつ船内のシートにたどりついて、3分おきにバッチのレスキューレメディを飲んだり、こめかみに塗ったりしていたら急速に回復。旅にも自宅にも手放せない常備薬です。

義父と義母が長年にわたり初詣に訪れてきた大島・吉谷神社。今年もみんなで出かけたついでに祭神を確かめたら、なんと申しましょうか、ここでもやっぱり、大山祗の神さまだったのです。ただもう、笑ってしまいました。

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2009年12月25日 (金)

白トリュフをのせたエゾ鹿の濃厚ラザニア

作り手の真剣な仕事が感じられるお店には、カフェであれレストランであれ、ジャンルを問わず惹きつけられます。本日のほんわか茶飲み日誌には小さなサイズの写真しか載せられなかったので、牛のように何度もおいしさを反芻するために、大きな写真を。

Volocosi_01

VOLO COSI(ヴォーロ・コズィ)西口大輔シェフのスペシャリテ、ヴェネチア風前菜の盛り合わせ。

Volocosi_02

白トリュフのスライスが香る、エゾ鹿の罪深くも濃厚なラザニア。
嬉しいことに、お料理に合わせた5杯の気取らないグラスワインが1人\5800円でいただけます。全てのレストランで導入してほしい! すっきりしたソアヴェ・クラシコ→カ・ディ・フラーティが作るルガーナ・ブロレッティーノ(好みでした)→コストパフォーマンスの良いブランカイアのトレ→シャルドネ→バルベーラ・ダスティ。

年に数回のことですが、カフェで本当に真摯な作り手に出会ったとき、はたしてこの人の仕事の素晴らしさに拮抗するだけの筆の力が私にあるだろうかと、青ざめてしまうことがあります。

この食事が仕事でなくてよかった……VOLO COSIのお料理への素朴な感想。

カフェを含む飲食店への感想は誰がどんなことを発言しても許されるという空気があって、それは妥当なことなのかもしれませんが、発言者は自分がどんな食べ手であり、どれほどの理解力を持っているかを暴露することになるのだという点について、もう少し意識的になっていいはずと思うことがあります。

穏やかなクリスマスの夜。明朝から京都なのに、うっかりムーンウォークの練習などしてしまったせいで、終わらせるべき仕事がまだ全然片づいていません。youtubeでHow to Moonwalkと検索すると、さまざまな人のムーンウォーク指南を見ることができます。THIS IS ITを2度目に見にいく前に練習している人もいるのではないでしょうか?!

次にブログを書くのは来年なので、早めのご挨拶となりますが、みなさまどうぞ良い新年をお迎えくださいませ。

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2009年12月23日 (水)

冬至の一日

Lotus_3先ほどAll About上に記事を公開した「南清貴さんのコーヒータイム」は、コーヒーのみならず食とからだ、人生について、ご本人の体験に基づいたパワフルな言葉をご紹介しています。

その南さんに、今日、怪しいエリアのマニアックな通りで「川口さん?!」と声をかけられました。なんと南さんと私は、同じ日に同じ場所に用事があったのでした。

また偶然にも、南さんが生まれ育った町は、現在私が住んでいる町。
「あの商店街で八百屋や魚屋をやってる人とは全部、顔なじみだったんだよ」と聞き、さもありなんと思いました。

* * *

寺院コネクション(?)の深いある人が、私の写真を見て「禅のバイブレーションがある」とおっしゃり、禅寺の特殊な食事を見てくるといい、と勧めてくださいました。
実際に私の世界観のベースはタオや禅の世界観にきわめて近いので、なんだか面白くなってしまい、来年の後半の計画に組み入れることにしました。後半の計画はそれ以外白紙。もともと計画はほとんど立て(られ)ないたちなのです。

会話の最中に、どうしても典座教訓(てんぞきょうくん)という言葉が思い出せなくて苦しみました。自分の本にもこの四文字を書いたくせに、「典…」と言ったきり絶句。このごろは映画のタイトルも思い出せなくなってしまって困るのですが、ともあれ、良い刺激の多い冬至の一日でした。

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2009年12月19日 (土)

絹のコーヒーフィルター(コーノ式用・円錐形)

Kiyo

代々木上原に作られた南清貴さん(キヨズキッチン)の新しいアトリエにおじゃまして、コーヒー・インタビューをさせていただきました。

南さんが愛用していらしたのが、絹でつくられたフィルター。ネルじゃなくて、絹! 京都で14代続く織元さんが南さんのご友人で、絹製フィルターをつくっているのだそうです。コーノ式のドリッパーにこのフィルターをセットして、間菜舎のコーヒー豆をドリップしていただきました。

来週のAll About[カフェ]で、南さんの示唆に富んだ言葉の数々とともに、コーヒーフィルターについてもご紹介します。

週末は伊豆大島で大掃除のお手伝い、クリスマス後は4日間の京都旅行。そのあと再び伊豆大島でお正月を迎えます。数えてみたら今年東京の自宅で過ごすのは、あと5日しかありません。

なんだか追い立てられるような気持ちになるのは、来春5月に出版する本づくりに本腰をすえなければいけない時期に入ったからなのです。

私の初めての本『東京カフェマニア-A Small, Good Things』が出版されてから10年が経とうとしていますね、と言って新しい本の企画を持ってきてくださった編集者さんに感謝しつつ、カレンダーをにらんで腕組みしています。

毎度のことですが、2、3ヶ月後に原稿締切を控えた精神状態は、落ちるわけにいかない重大な試験を前にした受験生とよく似ているような気がします。

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2009年12月17日 (木)

全粒粉のガレット+林檎のバルサミコ煮

この秋冬にキヨズキッチンのシェフ、南清貴さんのお料理講座に3ヶ月…といっても合計6回ですが、通って習ったレシピのひとつは、卵や牛乳を加えず、全粒粉のおいしさともちもちの食感を楽しむガレット。

ちょうど、うちには毎年恒例のいただきものの林檎が一箱。朝食がわりにしていますが、2人暮らしではなかなか減りません。昨年はタルトタタンをたびたび作ったものですが、今年は覚えたてのガレットと合わせたい! 薄くスライスした林檎をバターとグラニュー糖で軽く煮て、最後にバルサミコを加えて少し煮つめてみたら、ガレットとの相性は最高でした。

いま、午前2時。夕食後のデザートにこのガレットを食べたのに、またしても粉を混ぜあわせたり、林檎を煮たりしたいという強烈な誘惑にかられています。夜中の料理って、どうしてこうも後ろめたくてわくわくするのでしょう。

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