2012年1月 7日 (土)

『みんなのコーヒーブック』

Coffeebook_3自宅でコーヒーを淹れる時間、味わう時間をまるごと愉しみたい人々にぴったりのムックが発売になりました。

みんなのコーヒーブック
(エンターブレインムック 1600円)

なかみは、日常生活のなかでコーヒーを愉しんでいるショップオーナーなど女性6人が登場する「コーヒーと暮らす」、エアロプレスやドーナツドリッパーからネルドリップまで、多彩なドリップ方法、手焙煎の方法をていねいに紹介した「コーヒーを習う」、コーヒーにまつわる旅やレシピなどをとりあげる「コーヒーを愉しむ」の三部構成。

とにかく新鮮なのは、ページ上でコーヒーを語っているのが99%女性たちだということです。登場している男性はSTREAMER COFFEE COMPANYの澤田さんおひとりだけではないでしょうか。

コーヒーの世界はいまだ変化のただなかにあり、まじめに語ろうと思えば思うほど、平原にたくさんの地雷が並んでいることに否応なしに気づかされるものですが、このムックは女性らしい優しい語り口が身上。
入門者がコーヒー嫌いになりかねない難しい話は抜きにして、それでいて、入門者からコーヒー好きの人々までたっぷりと満足感を与えてくれる素敵な一冊です。

表紙をひとめ見て、「あ、MOON FACTORY COFFEE」と嬉しくなった私のようなカフェ好きもきっといらっしゃるはず。この色調とデザインにも心惹かれますよね。全国の書店やAmazonなどでどうぞ。

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2012年1月 3日 (火)

真冬の薔薇

Rose

元旦、伊豆大島の吉谷神社へ夫と歩いて初詣。神さまには、厚い御礼以外のなにを申し上げることがありましょうか。

1月2日、ふたりで都内に戻ってきて、ご近所の神社に歩いて初詣。おだやかな昼の光のなか、住宅街の一角の殺風景なガレージに、すばらしい薔薇が一輪だけ咲いているのをみつけました。

たとえ世界が不安と喧噪に満ちても、心のなかのしんと静まりかえった中心に、こういう薔薇を咲かせていられれば。

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2011年11月18日 (金)

代々木VILLAGEとRoots & Beat coffee

明日18日にオープンする商業施設「代々木VILLAGE by kurukku」を見てまいりました。

Village_011階フロアでは雑誌のカメラマンが撮影中だったメインレストラン「code kurkku(コードクルック)」。
じゃまにならないよう2階から撮らせていただきました。

代々木VILLAGEはkurukku代表・小林武史さんがプロデュースするイタリアンレストラン+パン屋さん+コーヒースタンド+ミュージックバーなどの複合体。近年つくられた商業施設のなかでは出色の空間です。各店のインテリアデザインも洗練された気持ちのいいものでしたが、とにかく庭が素晴らしいのです。

Village_02 code kurukkuのエントランス。

後日、コーヒースタンド「Roots & Beat coffee」をAll About[カフェ]でご紹介します。カウンターに立っていたのはなんと、吉祥寺のRYUMON COFFEE STANDの取材中に、店内でお客さまとしてコーヒーを楽しんでいた男性でした。

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2011年11月17日 (木)

パティシェ エス コヤマ 「バレンタインコレクション2012」

大徳寺納豆(!)をアクセントにしたショコラ「一休」。
強烈なピートくささが愛好家を魅了してやまないモルトウィスキー、ラフロイグの
香りをフランボワーズと組み合わせたショコラ「スモーキー」。
それらがこんなにも親しみやすいおいしさだなんて、と驚いた午後。

Es_koyama_038種類のショコラのデュスタシオン「DNA京都2011」

今年のパリのサロン・デュ・ショコラといえば、日本人パティシェ、コヤマススムさんが初出品にしていきなりC.C.C.品評会の最高位を獲得、外国人部門最優秀賞を受賞した話題でもちきりですね。

Es_koyama_02

ホテルニューオータニで催されたパティシェ エス コヤマの「バレンタインコレクション2012」お披露目会も盛況。小山進さん自身が語る各ショコラの魅力をはじめ、エス コヤマが神戸の自然あふれる場所に創られた理由や、支店を出さない理由など、興味深く拝聴しました。

Es_koyama_04ガナッシュの上に大徳寺納豆をのせ、ショコラでカバーリングした「一休」

C.C.C.で絶賛されたのは5つのショコラの「リズム」だった、と小山進さんは語ります。ミュージシャンがコンサートで1曲目は何からスタートしようかと曲順を練りあげるように、小山さんは個性的な素材を用いたショコラを並べる順番も充分に配慮したそうです。

Es_koyama_01_2

一粒の「一休」の半分をゆっくりと舌の上で溶かしていくと、最後に大徳寺納豆の塩気と発酵した豆の風味が姿をあらわしました。残りの半分は噛んでみたのですが、今度はまるでブルーチーズを食べているようなおもしろさ。

それにしても、なのです。

クセのある素材を用いながら、完成されたショコラには難解な表情が微塵もない。もう両手をひろげて笑顔でこちらを迎え入れてくれるような、親しみやすいおいしさ。きっと日ごろから老若男女のお客さまを愉しませることを本当に大事にされているのだろうな、と感じたのでした。

もうひとつ驚いたことといえば、「エス コヤマ」のエスが小山進さんのイニシャルを思わせつつ、じつは無意識下の欲求……あのフロイトの「イド」を意味していたことです。本能的な、がまんできない欲望をかきたてる美味、を示唆していたのですね。

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2011年11月14日 (月)

「196み年」…さて何年でしょう。

196

昨夜、偶然みかけて入ってみたカフェはオープンして半年。Twitterで「2である」「4では?」などのコメントをいただきましたが、やっぱり私にはマルゴーの「196み」と書いてあるように見えます。

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2011年11月14日 (月)

Cura2のロバパン

Cura_03原稿書きの合間のおやつ用に、どっさり買い込みました。

経堂のカフェ、Cura2のこんがりおいしい焼き菓子や珈琲、紅茶、うつわや布などが青山のスパイラルマーケット2階に並んでいます。題して「Cura2 a Kyodo, toc, toc, a la porte.」、11月4日から17日まで。

表参道の珈琲店のカウンターで編集者さんと待ち合わせをして、来年つくる予定の本の相談など。その帰りにスパイラルに立ち寄ったら、店主の大西さんが2階の売り場に立たれていました。

Cura_01ロバパン、という響きもたまらなく魅力的。

かつて経堂にあった素晴らしいギャラリーカフェ「ロバロバカフェ」のためにCura2が焼いていた「ロバパン」も並んでいました。

白神こだま酵母と牛乳でつくられた小さな食パン。2つの山になっているのを手で割り、さらに半分にスライスして焼き網でトースト。はちみつをのせたら幸福な朝食になりました。 なぜかしら、ロバパンにはコーヒーよりも紅茶のほうがなじむような気がして、めったにないことですが紅茶を淹れて。

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ざくっとしたスコーン、今年初のシュトーレン(毎年、クリスマスまでに2本は食べてしまう)、一番人気という塩キャラメルのフィナンシェ、ガトーセル、プチショコラ…このイベントのために編まれた小冊子をめくりながら楽しみました。唯一の心残りは、珈琲豆が売り切れていたこと。

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2011年10月28日 (金)

ラストシーン

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毎夕、西の空に驚かされます。自宅マンションの窓から見える富士山と、天上界の不可解な躍動。

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下の写真は昨夕の日没の瞬間。富士山の手前に見えているのは何という山でしょうか。

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2011年10月21日 (金)

STREAMER COFFEE COMPANY Harajuku

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フリーポア・ラテアーティスト澤田洋史さんのSTREAMER COFFEE COMPANY(ストリーマー・コーヒー・カンパニー)の2店舗目となる"STREAMER Kiosk"が本日正式にオープンしました。

今度のお店は同時オープンしたA/X(アルマーニ・エクスチェンジ)の1階を占める、テイクアウト専門の小さなコーヒーキオスク。男性的で粋な内装です。

Streamer_02

建物は真っ黒なコンテナを上に積んでいった斬新な構造。その2、3階コンテナがA/X、1階コンテナがSTREAMER Kioskなのです。
女性バリスタが抽出してくれた、がしっと美味しいラテをテイクアウトしました。

A|X ARMANI EXCHANGE x STREAMER COFFEE COMPANY Harajuku
【住所】東京都渋谷区神宮前3-28-9
【open】9:00~18:00、土日祝12:00~18:00
【map】Yahoo!地図情報 (ユナイテッドアローズ原宿本店の近くです)

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2011年10月14日 (金)

Fruit Gathering(フルーツ・ギャザリング)…阪急MEN'S TOKYO(有楽町)

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10月15日(土)にオープンする阪急MEN'S TOKYOのプレス内覧会をのぞいてまいりました。館内にカフェは3つ。B1Fの「モノクルカフェ」と6Fの「ブルックリン・ロースティング・カンパニー」については近日中にAll About Cafeでご紹介しますので、ここでは8階の「フルーツ・ギャザリング」を。

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フルーツ・ギャザリングはニューヨークで1838年に創業された老舗アメリカン・アポセカリー(調剤薬局)のコスメ「C.O.Bigelow(シー・オー・ビゲロウ)」を中心に扱うセレクトショップ。日本初上陸です。

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ビゲロウを代表する商品は、天然レモンが香るボディケアライン「レモンコレクション」。発売当時から140年間変わらないロングセラーなのだそうです。

ショップに併設されたカフェも、フルーツを使ったシェイクが魅力(各530円)。濃厚なバニラアイスにフルーツシロップを加えた、ショッピング疲れを爽やかに吹きとばしてくれるドリンクです。

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シェイクの注文方法は:
(1)3種類のシェイク(バナナ、パッションフルーツ、ストロベリー)からひとつ選ぶ。
(2)フルーツのトッピング(季節ごとに4~5種類。この日はマンゴー、アプリコット、ストロベリーなど)からひとつ選ぶ。

私はパッションフルーツにマンゴーを加えて、ハワイアンなシェイクを楽しみました。

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それにしてもみごとなこのシャンデリアは、ベニス名物ムラーノ・グラスの果実がたわわに実っているのです。

Fuirt Gathering(フルーツ・ギャザリング)
【MENU】
ホットドッグ各種 …480円(ソーセージ3種とトッピング3種が選べます)
ニューヨークチーズケーキ …420円
チーズケーキとコーヒーor紅茶のセット …780円
チーズケーキとシェイクのセット …900円
ビール(ブルックリンラガー etc.) …各630円

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2011年10月 3日 (月)

Read cafe(リードカフェ)…福岡・薬院

新刊書の取材のため、福岡に行ってまいりました。福岡の街歩きの基点となってくれたのは地元の出版社、書肆侃侃房が2010年4月にオープンさせたブックカフェ「Read cafe」。

今回の旅はあらかじめ取材のアポイントを取ったコーヒー店1軒のみ下調べをして、あとは何も計画せずにあわただしく出発したので、短い旅のあいだ、もっぱらRead cafeが教えてくれたカフェを訪れて楽しみました。その街で暮らしている人がすすめてくれるお店には、やはり確かな魅力と手応えが感じられます。

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土曜日の夜20時過ぎのRead cafeは理想的な居心地の良さ。カウンターにはビール片手にページをめくる男性、コーヒーを飲みながら読書にふける女性。内容への熱中度はそれぞれに違うようですが、本とともに静かな時を過ごす人の姿を眺めていると、慣れない路地から路地へとゆらゆら移動する私の心にも落ちつきが生まれてきます。

お客さまどうしの視線がぶつからないよう配慮して設けられた床の段差。そこにほんのり照明を挟んでいます。あわて者のつまづき防止としても素敵なデザインですね。
床板には廃材が利用されていました。鉄製の脚を持つブックシェルフやテーブルは、このカフェのために制作されたオリジナル。

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ドライカレー(700円)とフレッシュなダブルシトラスジュース(500円)を注文したら、スタッフがお料理に600円追加で3品選べるディナーセットに組み込んでくれて、スープと、スモークサーモンをのせたサラダが添えられました。
ディナータイムにアラカルトやパスタを注文すると、+600円でサラダ/スープ/ドリンク/雑穀ごはんorパンのなかから3品選べるのです。

オレンジとグレープフルーツのダブルシトラスジュースは、まさにこのとき体が求めていたビタミン凝縮の甘くせつないおいしさ。お料理もきちんとしたクオリティで、安心して楽しめました。 ドライカレーのごはんは雑穀入り。

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書棚には書肆侃侃房発行の多数の新刊書のほか、数百冊の古本が並んでいました。自由に手にとって読むことも、買うことも可能。雑誌はBRUTUSやPENが充実しているようです。

書店やインターネットでは目にとまらなかった本と目が合って、自分の守備範囲ではない一冊を手にとり、新たな発見をする。そんなこともブックカフェの愉しみのひとつです。

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ソファ席にはカップル、私の左隣のテーブル席には雑誌をひろげて仕事がらみの打ちあわせをする女性二人組。 ほどなくして右隣のテーブルにやってきた女子二人は、周囲をそっと見まわして「ここならひとりでも来られるね!」と嬉しそう。

お店の作り手が日常的にカフェを利用して本を読んだり、仕事をしたりしていることが、Read cafeの空気から伝わってくるのです。自由に使っていいですからね、と控えめなトーンで微笑を送ってくれるような。

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本とおいしいコーヒーのあるところに人々が集う。それはいつでも気持ちをあたためてくれる光景なのです。福岡の街自慢のひとつになりそうな、センスの良いブックカフェでした。

Read cafe(リードカフェ)
【住所】福岡市中央区薬院2-2-33 OASビル1F
【TEL】092-713-8860

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2011年9月27日 (火)

修道院的

Cafe

時も場所もさだかではない、けれどもなぜか手触りや匂いらしきものは感得できる修道院をめざしてつくられた空間。

空間の主はD.クープランドの小説の一節、「はっきり地球を覚えておけ」をひいて、珈琲の仕事を選んだ理由をこんなふうに語ってくれました。

「自分が死んで、この地球上の記憶を持っていくとき、どんな記憶を携えていくのか。私は珈琲屋の中で生まれる人や空気との邂逅を、自分の地球の記憶にしようと決めました」

本を通して伝えたいのは、たとえばこのような言葉。街角で珈琲を淹れる人々が、日々どんな風景を見て、どんなことを祈っているか。

お店についての話をうかがいながら、その人が見ている景色と同じものを一瞬でもかいま見ることができたような気がするときは、心の奥にぎゅっと、手応えが感じられます。

次々に流される新しいお店のオープンのニュース。お店のデータと簡単なコメント。そのような高速で消費されていく情報はWebにまかせて、本を書くときは、時間をかけて探らなければ知ることのできないものにピントを合わせたいのです。

本のぺージの上では、時間も視線の動きと同じ速度で流れたり止まったりしてくれるから。

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2011年9月23日 (金)

人生は5つのボールのジャグリング@Bear Pond(下北沢)

Bearpond

『料理通信』presents トークイベント
BEAR POND ESPRESSO 田中勝幸さん
×
オリバー・ストランドさん(NY在住のジャーナリスト)

対談のテーマは「小さな店の店主になる醍醐味」。田中さんが聴衆に向かって、これはメモするように、と笑った小さくて強い店作りの秘訣は…「パッション!」

大胆な転職を2度体験してきた田中さんいわく、人生は5つのボールのジャグリング。そのうち4つのボールはガラスでできているので、落としたらヒビが入ってしまう。たとえばそれは「家族と」いうボールや「健康」というボール。
ひとつだけラバー製のボールがあって、それが「仕事」のボール。これだけは、落としてもちゃんと跳ね返ってくるのだと。

それは田中さんに、返ってきたボールをキャッチする力があったからですよね。

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